出版社内容情報
レジリエンスとは、危機や逆境に対して適応し回復し転換する能力や特性、または現象や過程のことである。本書では、レジリエンスの概念を解説したうえで、心のストレス、経営危機、パンデミック、自然災害、経済危機、生態系劣化などの危機や逆境に対する、個人、集団・組織、社会、地球というレベルの異なるシステムにおけるレジリエンスの実際を提示する。全体として、レジリエンスの現代的意義とこれを実現する手立てが理解できるよう解説する。
目次
1 レジリエンスとは何か
2 心のレジリエンスのプロセス
3 心のレジリエンスの個人差
4 心のレジリエンスの発達
5 経営危機とレジリエンス
6 パンデミックとレジリエンス
7 災害レジリエンスにおける「予測」と「想定」
8 「想定外」を避けるためのハザードマップ
9 経済学から見たレジリエンスの諸相
10 経済学から見た自然災害に対するレジリエンス―東日本大震災の経験を踏まえて
11 経済学から見た経済危機に対するレジリエンス
12 地球環境・生態系:生物・生態系のレジリエンス
13 地球環境・生態系:サンゴ礁から考える
14 地球環境・生態系:人間社会の「適応」の重要性
15 レジリエンスの危機
著者等紹介
奈良由美子[ナラユミコ]
1965年大阪府に生まれる。現在、(株)住友銀行、大阪教育大学助教授を経て、放送大学教授。博士(学術)。専攻、リスクマネジメント論、リスクコミュニケーション論
鈴木康弘[スズキヤスヒロ]
1961年愛知県岡崎市に生まれる。現在、名古屋大学減災連携研究センター教授。専攻、地理学・変動地形学・活断層学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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