出版社内容情報
非線形力学に現れる現象を数学の立場から解説し、その面白さを理解することを目的にしている。応用数学の研究領域は、数学と他分野の両方にまたがるため、数学研究者を魅了するさまざまな課題・研究対象があるが、本書ではその中でも解析学の応用としての非線形力学を取り上げ、微分方程式、力学系、数値解析の3つをキーワードにわかりやすく説明している。非線形力学の諸問題は数学・物理学・工学の融合する場であり、数学の応用には格好の材料であるといえよう。
1.応用数学の学び方
2.曲線、曲面、そして曲率
3.表面張力
4.表面張力に関連した数学の問題
5.変分問題への準備
6.最速降下線ー変分法の出発点
7.変分問題ーその一般的枠組み
8.数学者としてのマクスウェルの業績
9.グリーンの公式と静電磁気学
10.非圧縮非粘性流体の基礎理論
11.オイラー方程式の解
12.天体の球状
13.渦糸のなす力学系
14.流体中を過ぎる円柱による粒子の運動
15.非圧縮粘性流体の方程式