出版社内容情報
中世までの文学は貴族や武家などの限られた支配層によって作られ享受されていたが、近世(江戸時代)文学は被支配層である町人が作者・読者として大きな役割を果たすようになり、前代とは異なる様々なジャンルの作品が生まれた。その多様な近世文学の成立・展開の様相を、西鶴、芭蕉などの作家・作品に即して具体的に解説している。また江戸で盛んになった小説や戯曲の特徴、近世的な笑いの質についても言及。近世の日本文学を学ぶために欠かせない一冊。
1.近世文学の特徴
2.仮名草子から浮世草子へ
3.西鶴の文学
4.貞門・談林から蕉風俳諧へ
5.芭蕉の文学
6.浄瑠璃と近松門左衛門
7.国学と和歌
8.漢学と漢詩文
9.前期読本と上田秋成
10.中興期俳諧と蕪村
11.一茶と雑俳・川柳
12.笑いと舌耕の文学
13.江戸の戯作(1)
14.江戸の戯作(2)
15.歌舞伎と南北・黙阿弥