出版社内容情報
資本主義経済は、社会的生産・交換・消費を市場機能によって実現するシステムだが、そこには伝統的秩序による規制や政府の介入による影響があり、また市場そのものも産業・金融の発展段階に応じて変容してきた。市場の特性に注目しながら、幕末から1980年代にいたる近現代日本の社会経済の変容、経済発展の推移を概説している。幕末の経済発展段階と開国の影響、明治維新、第1次世界大戦後のインパクト、世界恐慌とその回復過程、戦時統制経済の運営システム、戦後高度経済成長と経済政策体系など15章構成で、日本の経済史を学ぶためには欠かせない一冊。
1.幕末の経済発展段階と開港の影響
2.明治維新ー封建的諸制度の解体
3.殖産興業政策ー政府主導から民間支援へ
4.諸産業の発達
5.20世紀初頭の日本経済
6.第一次世界大戦のインパクト
7.相対的低成長と産業組織の変容ー市場の組織化
8.第一次大戦ブームの金融問題ー金本位制下のバブルの形成と崩壊
9.世界恐慌とその回復過程
10.昭和恐慌と経済政策の現代化
11.戦時統制経済の運営メカニズム
12.経済復興と戦後経済改革
13.戦後高度経済成長と経済政策体系
14.高度経済成長
15.激動の時代の幕開け