出版社内容情報
人の心や行動を解明しようと取り組む分野に心理学が果たしてきた役割は大きいが,現在では,哲学的思索を踏まえつつ,認知科学,行動科学,数理言語学,情報科学,コンピュータ科学,脳神経科学,物理学などの科学的要素を取り組み,心身の総合科学として人の心と行動を研究する認知行動科学が主流となってきている。15章3部構成で,認知行動科学の背景,基盤,応用を考察,基本的概念体系や論拠を明らかにし,今後の新たな展開状況にも言及。
1.プロローグ-「認知行動科学」への道
2.認知行動科学の背景(1)-心身をめぐる思弁と思索から
3.認知行動科学の背景(2)-心身をめぐる思索から科学的実証へ
4.認知行動科学の背景(3)-現代記号論理学,命題論理学と述語論理学
5.認知行動科学の背景(4)-「反射」の仕組みから「脳」のモデルへ
6.認知行動科学の基盤(1)-行動科学,行動心理学
7.認知行動科学の基盤(2)-実験行動分析学,オペラント心理学
8.認知行動科学の基盤(3)-人間情報処理システム
9.認知行動科学の基盤(4)-認知過程論
10.認知行動科学の基盤(5)-記憶システム
11.認知行動科学の基盤(6)中央制御システム,脳のモデル
12.認知行動科学の応用(1)-動物モデルと行動療法
13.認知行動科学の応用(2)-動物モデルと認知行動療法
14.認知行動科学の応用(3)-動物モデル,比較認知行動科学
15.エピローグ-認知行動科学の成立基盤再考