出版社内容情報
恋人に一方的に別れを告げられたドーラは、探偵事務所を介して高校時代の恋人ジムと25年ぶりの再会を果たす。幸せな家庭を築くジムに内心では複雑な感情を抱きながらも、家族ぐるみの付き合いをはじめるドーラだったが……。
ケッチャムの個性が暴走する悪夢的な表題作ほか、『オフシーズン』シリーズの最終作「エンドゲーム」など、中短篇計17篇を収録。
世界の不条理と人生の不確実性を繊細な筆致で描き出してみせた不世出の天才ケッチャム。その全貌を網羅した日本独自編集の傑作選第2弾!
【目次】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
28
さようなら、ありがとう、ケッチャムさん。2026/11/03
みや
12
様々な方向から死と向き合う17編を収録。トイレのドアを息子に塞がれる『父と息子』が好き。状況は滑稽だし飲食の場面は気持ち悪くて吐きそうなのに翼の描写だけずっとオシャレでずるい。母親が10歳の息子の猟奇を知る『ライフル』は胸糞悪さと切なさが同時に襲い来る。罪があるのは彼か母か性癖を授けた神か。妻子ある元カレに近付く表題作は淡白な結末と渋みのある題名の齟齬が生む不安定な余韻に痺れた。狩ったリスを家族で食べる『日曜日』はじんわりとした残酷さが良い。おバカ心霊エロホラー『幽霊ストリッパー』に癒された。2026/10/27
uchiyama
3
「愛する作家につきまとう問題がある——死んでしまうことだ」。他者の痛みを感じることはできない、ということ、そしてその不可能性をこそ「痛み」として感じとるための倫理に貫かれた作品たち。その企てのためには、グロテスクで扇情的な娯楽鬼畜作家と見なされることも辞さない勇敢さと、ユーモア。「あいつを怪物に変えたのも痛みだったのではないかとふと思った。おそらくそうだったのだ。それだけのことだ。」「ほとんどの人が、和解すべきかつての人生の残骸を持っている。」「わたしたちはみな、和解を必要としているのだ」。泣きました。2026/09/07
jam
1
面白かった。ケッチャムは長編『オフシーズン』『黒い夏』『襲撃者の夜』など読んだことがあるが、短編は初めて。残酷、グロテスクだけではないケッチャムの多彩な魅力が感じられる。やっぱり文章が上手いんだなあ。表題作は人間気持ちをこじらせると碌な事はないなという感じ。ケッチャムの場合は「女が死ぬ」だけでなく「女が殺す」も結構あるのが面白い。「ライフル」の鋭さも好きだった。2026/10/17
とよか
0
グロい、エグい、怖いと噂で聞いていたのでビビりながら読んでみたら、この短編集は全然怖くない!素敵な話も収録されててほっこり、みたいなのも。個人的には「ふたご」の余韻がすきだった。グロいのも読んでみたいので他も手を出してみよう。2026/10/02




