出版社内容情報
「定説」と「新説」
どちらが勝った負けたではない。
没利害的な「真摯で健全な議論」が歴史学を前進させる!
13の史実の深層がばっちり理解できる!
・「権門体制論」と「東国国家論」
・「鎌倉幕府の成立年次」探る
・「承久の乱」をめぐる新説
・北条時宗は「救国」の英雄か
・鎌倉幕府を倒したのは、後醍醐天皇か
・「応仁の乱」の本質
・異なる「江戸幕府成立年」の定義
・「鎖国はなかった説」の盲点……など
内容説明
「定説」と「新説」。どちらが勝った負けたではない。没利害的な「真摯で、健全な議論」が歴史学を前進させる!13の史実の深層がばっちり理解できる!
目次
「権門体制論」と「東国国家論」
「鎌倉幕府の成立年次」を探る
「承久の乱」をめぐる新説
北条時宗は「救国」の英雄か
「永仁の徳政令」の裏側
鎌倉幕府を倒したのは、後醍醐天皇か
足利義満は天皇になろうとしたのか
「くじ引き将軍」足利義教と神仏の存在
「応仁の乱」の本質
織田信長の「天下布武」が意味すること
異なる「江戸幕府成立年」の定義
「鎖国はなかった説」の盲点
幕藩体制における「天皇の権威」
著者等紹介
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。専門は、日本中世政治史、古文書学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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崩紫サロメ
14
明治以降、「科学」としての歴史学の確立から「定説」となっていったいくつかのテーマに対し、著者が異論を唱える形。特に、京都大学の黒田俊雄が提唱し、現在の日本史の見方の主流となっている権門体制論に対して終始批判的である(著者は東大)。権門体制論は朝廷に重きを置き、京都を中心に歴史を考察するものであるが、著者の師である石井進は「中世国家というものがそもそも存在したのか」という疑問を投げかけた。しかし、石井氏が議論を進めなかったことを著者は嘆く。一般書の体裁であるが、日本中世史の主な論点を追える。2026/03/15
jackbdc
11
歴史学は中立足りえないという総論と論争テーマを各論として紹介。歴史に限らず物事をどう解釈するかは視点により定まるものではないというのが前提。一方で学問として歴史を取扱う際(歴史学)には、文献等の解釈で妥当性を争えるので論争が成り立つ余地があるが、狭い世界で感情対立や政治的駆け引きで純粋な学問的解釈が歪められる事があり得るというのが本書の代表的な主張であった。印象に残った話は、個人名と立場(将軍等)のどちらが強いか?日本では前者というが、時代や場所を問わず実利(どっちが得か)に影響されるモノだと思った。2026/01/18
Ohe Hiroyuki
5
東京大学史料編纂所教授であり、たくさん書籍も書いている著者の一冊▼「幕府のできた年は?」「足利義満は天皇になろうとしていたのか」といった学者自身が議論していたことをテーマに、平易でコンパクトな内容で書かれていて読みやすく面白い。特段参考文献も挙げられていないし、気軽に読める本だといえる。▼本書を読んで改めて思ったことは、武士にとって所領安堵は重要でかつ本質的なものであった。誰から所領安堵してもらうのか、その所領をどのように守るかが本質的であったのであれば、中世の「分かりづらさ」を理解する鍵になりそうだ。2025/08/04
kazzz
4
kindle unlimited2026/02/20
晴
4
audibleにて。各時代ごとに言われている「定説」と最近の研究の結果から出てきた「新説」について、歴史学者の本郷先生があれこれ語っている本。特に第8章の足利義教と神仏の存在の章が興味深く、くじ引き将軍・義教誕生が幕府全体の八百長だったことは可能性としては大いにありそうだなと思いました。また中世で宣教師たちが危険を顧みず極東の日本へやってきた理由が「殉教のため」というのが理解しがたいなと思いました。2026/02/11




