内容説明
「悲しみを癒す力」と「願いを現実にする力」を持つ少女ジウン。ある日突然、ひとりぼっちになってしまった彼女は、両親とふたたび出会うため、「心の洗濯屋さん」をオープンする。お客さんの心の傷を癒すうちに、ある大切なことに気づき―。丘の上にある不思議な洗濯屋さんの物語。
著者等紹介
ユンジョンウン[ユンジョンウン]
エッセイスト、小説家。慶煕大学経営大学院文化芸術経営学科修士課程修了。2008年、エッセイ『20代女性のための自己啓発ノート』で作家デビュー。2012年、短編小説『甲乙の時間』が第11回人生の香り・東西文学賞小説部門の銀賞を受賞
藤田麗子[フジタレイコ]
フリーライター&翻訳家。福岡県福岡市生まれ。中央大学文学部社会学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りらこ
19
百万回生まれ変わった主人公ジウンは自分の持つ力を利用して「心の洗濯屋さん」を開く。街で出会う人たちがとてもやさしい。やさしさが伝播していくのが読んでいて温かさを感じる。いじめ、インフルエンサーへの手のひら返し、不倫や恋人との別れなどの辛い出来事と決別する人たち。それにしても生きていくのって大変。でもその生きていく人生は一度きりで、そして辛かったことも自分の一部になっているということもわかる。ヨンジュさんの考えが自分に近いなと思った。2024/04/14
SHIN
17
過去の苦しみ・寂しさを抱えながらジウンは〝心の洗濯屋〟を開店した。誰もが一つや二つ、忘れたい心のシミやシワがあるだろう。洗濯屋によってそんなトラウマを忘れられることができるかも知れないが、自分の気持ち次第で幸せになれたり笑顔になれたりもする。批判は受け止めず流していこうと思える作品でした。それにしても、装丁が素晴らしい。一目惚れして購入した作品でした。2025/03/20
もちこ
13
「願いを現実にする力」を持つ少女ジウン。 たまたま読んだ本(主人公の愛する人々がブラックホールに吸い込まれてしまう話)に影響されて、両親がいなくなってしまう夢を見たばっかりに、両親の姿は現実世界からも消えてしまい、その後百万回の生まれ変わりを繰り返しながら両親を探し続ける。 百万回の末に、彼女の心は安らぎを得られるのだろうか。 人生は一度きり。だからこそ、その一瞬の幸せを感じることができる。 そんな身近な大切なことに気づかせてくれる、温かな気持ちになるお話だった。2024/04/08
じょじょ
4
ヨンジャさんが好き。本当に優しく 強い人だ。ジウンさんもやっと自分の魔法から解放されたみたいだし 素敵な話。2024/08/06
ゆり
2
韓国文学ではよくある、心の癒し系小説。傷ついた人が心の洗濯屋さんで、本当に大切なものを見つけ、傷を癒やし前向きになっていく明るいはなし。心の洗濯屋さんの主人であるジウンも自分を見つめ直していく。食べることは生きること。キンパが食べたくなりました!食堂のおばちゃんがいいキャラでほっこりしました。翻訳本とは思えないほど、ファンタジー要素も、物語もしっかり味わえます。「体についた傷は血が止まってかさぶたになるけど、心の傷はかさぶたにならず何度も傷口が開いて痛む」(要約)まさにその通りだなと思いました2024/05/14
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