出版社内容情報
作家としての顔も持つ、Z李による初の小説三部作の中編。
時は遡って、2000年代、北新宿の1DKに住んでいた主人公・リーの部屋に、1人の家出少女が転がり込む。
デパスやエリミンなど処方箋ドラッグを売りさばき、生計を立てるこの女こそ、忘れられない人だった。
内容説明
処方箋ドラッグに援デリという名の管理売春。平成中期の新宿・歌舞伎町で出会ったリーと美香。法の内と外を行ったり来たりする2人を待つ運命とは?「この子、泊めてあげてくれないかな?」ある朝、千鳥足で歌舞伎町を歩くリーは賭場で馴染みの顔から、声をかけられる。無口で陰気だが、笑うと片方の口角だけが上がる美香。1人暮らしをしていた北新宿の1DKで、突如奇妙な同棲生活が始まる。まっとうとは程遠い生き方をしていた2人はやがて惹かれ合い、仲を深めていくが―。
著者等紹介
Z李[ゼットリー]
左右の銘は「給我一個機会、譲我再一次証明自己」。経歴不詳、表と裏の境界線上にいるインフルエンサー。X(旧Twitter)のフォロワー約81万人超。週刊SPA!にて同名小説を連載していた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nonpono
50
拾った、訳ありすぎる女の美香との同棲話から、また厄介な借金の追い込みへ。同棲か。真似事みたいなことはしたことはある。他愛ない会話がいいよね。未来なんてあるわけがなく、刹那を積み重ね、それがいつの間にか愛おしくなっちゃう。わたしの知っている歌舞伎町のたくさん薬をくれる、お金さえ払えば旅先にも送ってくれるクリニックは、摘発されたな。処方箋薬と酒で飛ぶなんて、今も昔も変わらないね。飛べば何が見えたのかな。ある時代の、パパ活なんて上品な言葉がなかった歌舞伎町が、確かにここにある。千鳥足なわたしもいるかもねぇ、笑。2025/04/30
one_shot
24
猫かと見紛うドブネズミが走り抜ける新宿歌舞伎町。上巻に引き続き、リーくんはまたも厄ネタを拾う。口座の売買などチンケな商売で暮らす木村のオッサンから「泊めてやって」と引き取った女・美香。すぐに蹴り出そうと思っていたのに情が移ってさぁ大変。そこにナイスキャラの純ちゃんも合流し、三人三様の背景を背負いながら嘘つきまくってでも生き延びようともがく。なんだか、全然全然違うけど「ロング・グッドバイ」を思い出させられた。もちろんアルトマンのな。2024/03/16
まよた
4
Zさんの愛した女「美香」と上でも登場した純ちゃんとの出会いがメイン。 純ちゃんの兄がヤバめ。 因縁の木村についてはこれまたほぼ出てこず最終巻へ突入。 なぜあそこまでされて好きでいられるのかが分からん2024/02/04
天切り松
4
わからない専門用語がわんさか出てきて愉しい。物語り自体のやり逃げ感もいい感じ。2024/02/01
ishida
2
上巻と全然関係ないような2024/01/12
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