出版社内容情報
ご存じですか? 戦前、AKBセンターの元祖と言っても
過言ではない〝アイドル〟がいたことを
「戦争」という時代の波に翻弄され、空襲の下でも、「滅私奉公で兵隊さんや観客の方をお慰めできればいい」とステージに立ち続けた明日待子。彼女の生きざまには、他者を第一に思いやる日本人のDNAが滲み出ている。
NHKドラマ『アイドル』、8月11日19時30分より総合テレビで放送決定!
主演:古川琴音、共演:山崎育三郎ほか
私たちは、待子さんが何度も口に出した「滅私奉公」という言葉すら死語になった時代を生きている。だが、「滅私奉公」をする相手が観客だと言い切った待子さんに、私はアイドルの宿命と使命、その究極を見た思いがした。アイドルは大衆を動員する最強の装置。それは否定しがたい。「時代がそうでした……」と待子さんはこうも言った。待子さんの口を通すと、それは強い説得力を持って伝わってきた。だが、「常に戦争があった」「青春時代は戦争一色だった」とは、やはり悲しすぎる言葉だと思えてならない。……あとがきより
内容説明
「戦争」という時代の波に翻弄され、空襲の下でも、「滅私奉公で兵隊さんや観客の方をお慰めできればいい」とステージに立ち続けた明日待子。彼女の生きざまには、他者を第一に思いやる日本人のDNAが滲み出ている。
目次
第1章 日本初のアイドル誕生
第2章 待子デビュー
第3章 ムーランの人間模様
第4章 ムーランの事件簿
第5章 時局と慰問
第6章 戦後のムーラン
第7章 札幌で第二の人生を始める
著者等紹介
押田信子[オシダノブコ]
中央大学経済研究所客員研究員。出版社勤務を経て、2008年、上智大学大学院文学研究科修士課程修了、2014年、横浜市立大学大学院都市社会文化研究科博士課程単位取得退学。専門はメディア史、歴史社会学、大衆文化研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。