出版社内容情報
「きのう、今日、あした。毎日は似ているようで、少しずつ違うことを味わいながら。」料理家、文筆家として活躍する著者の高山なおみさん。長年暮らした東京・吉祥寺を離れた高山さんが、年齢を重ねてからはじめた神戸・六甲でのひとり暮らしの日々を綴るエッセイ集。家にあるものを工夫してつくる料理や縫い物は「サバイバルみたいでわくわくする」と話す高山さん。気持ちのままに散歩や読書を楽しんだり、くたびれた日は無理せずゆっくり休んだり、今の時代だからこそ知りたい生き方のヒントがつまっています。写真は濱田英明氏で、みずみずしい情景を記録。暮らしに沿う15のレシピも掲載。
内容説明
神戸・六甲ではじめたひとりの暮らし。きのう、今日、あした。毎日は似ているようで、少しずつ違うことを味わいながら。
目次
朝起きて、いちばんにすること
植物のたのしみ
本棚と私
ときには料理教室も開きます
夏のいち日
あるものをいかす話
変わったこと、変わらないこと
器や台所道具のこと
落ちているものとの出会い
遠い国の匂い
くたびれた日には、本の虫になります
きのう、今日、あした
お母さんの五目きんぴら
きゅうりサンドと今日子ちゃん
著者等紹介
高山なおみ[タカヤマナオミ]
1958年静岡県生まれ。レストランのシェフを経て料理家に。文筆家としての顔も持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mukimi
107
季節ごと朝昼夜ごとの空気の温度や湿り気や光の粒の動きまで、まったりと心に届いた。こんな感覚を持って生きていたのは小学生までだったか…祖母とゆるゆる買い物した真昼の坂道を懐かしく思い出す。今私は都会の真ん中で後輩にも男性にも負けるものかと目を三角にして闘って足早に生きてるけど本当は、こうやってお散歩したり手料理を丁寧に作ったり鳥の声を聞いたり思いついた文章を書き留めたりしながら生きるべき人間なのかも知れない、などと感じた年末読書。来年の仕事の目標は山積みだけど、こんな空気感を忘れぬよう時々散歩しよう。2021/12/31
ミキティ
9
神戸六甲でのひとりの生活、読者へのおたよりのようなエッセイ。東京で暮らしている頃の本も大好きで読んでいましたが、とても楽しかった。最近のエッセイは読んでいて落ち着く。ホッとする。写真もたくさんあるせいか、静かでゆったりした時間と風が流れている感じ。とてもステキ。ちょうど図書館にいたので、出てくる絵本を探してみた。なんだか深い。紹介されている料理も、シンプルながらそのものの真の良さを味わう感じ。やはり私は、高山さんの感性が大好きだ。2024/09/19
こがねの いずみ
8
アラカン世代の一人暮らし。なんか自由で羨ましいなと思いました。毎日、同じことの繰り返しでも、少しずつ違うこと。たとえば季節。旬のもの。今日という1日が愛おしく思えること。いまだに小さな成長を繰り返していること。気づかされてくれた本です。幸せをありがとうございます!2024/03/24
アルパカ
8
写真が美しく神戸の空と高山さんの部屋から見える海が綺麗。きんぴらのレシピが気になり、自分でもやってみようかと思います。2023/05/04
たっきー
6
2016年5月から神戸に移り住んだ著者の生活について。日常の様子が力みなく描かれていて、こちらものんびり読める。写真、イラストも素敵。2022/06/05