兵站―重要なのに軽んじられる宿命

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兵站―重要なのに軽んじられる宿命

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  • サイズ 46判/ページ数 310p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784594085674
  • NDC分類 395.9
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦争の本質のひとつは「兵站をめぐる攻防」である。攻撃する側は「相手の策源地や兵站拠点を破壊し、兵站連絡線となるシーレーンや鉄道・道路(とくに橋梁)の切断を追求すること」に尽き、守る側は「相手の攻撃から策源地や兵站拠点を防御し、兵站連絡線となるシーレーンや鉄道・道路(とくに橋梁)の切断を阻止すること」に尽きる。また、兵站をめぐる攻防においては、戦う双方が「攻撃する側」にも「守る側」にもなっている。
戦史や戦争の分析を読むと、勝負を決した主原因としてよく挙げられるのが「兵站」――「へいたん」と読む――である。
しかしながら不可思議なのは、いにしえから「兵站」は重要視されてきたのに、実際の戦いではなぜか繰り返し軽んじられ、多くの兵士が尊い命を落としている……それはなぜなのか? 
本書ではまず兵站とはどういうことなのか、小学生の遠足と旧約聖書『出エジプト記』を例にわかりやすく解説する。その後本書を読み進めるうえでの羅針盤となる「カギ」を六つ――「兵站を心臓・血管・血液・細胞などの譬えで説明する」「内線作戦と外線作戦」「マハンのシーパワーの戦略理論と兵站」「ケネス・ボールディングの『力(戦力)の逓減理論』」「作戦正面の長さ・面積と兵站の関係」「地政学と兵站」――示して、各論へと進む。
各論で採りあげた戦役は北アフリカ戦線、バルバロッサ作戦、タンネンベルクの戦い、ミッドウェー海戦、ガダルカナル島の戦い、インパール作戦、日露戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争等である。
本書を読めば、「兵站」について、情報、作戦、実戦、それぞれの面できっちり理解できる。これまで「兵站」を主テーマにした一般書がなかったなか、決定版の登場である。

内容説明

ナポレオンも、最強ドイツ機甲師団も、旧日本軍もこれで敗れた!兵站とは何か?なぜ重要なのか?作戦上どう扱われるのか?なぜ主たる敗因になりがちなのか?なぜそれが繰り返されるのか?兵站を担当したことのある元陸将が過去の戦役を例にわかりやすく説く!

目次

序章 旧約聖書『出エジプト記』にみる兵站(そもそも「兵站」とは何なのか?;世界最古の兵站?)
第1章 兵站を読み解くカギ(兵站を心臓・血管・血液・細胞などの譬えで説明する;内線作戦と外線作戦―海洋国家米国とユーラシア大陸国家との戦いの基本構図 ほか)
第2章 太平洋戦争にみる兵站―海洋国家同士の戦い(「一二倍の国力差」があるのに、日本はなぜ日米開戦を決断したのか;石油の一滴は血の一滴―石油という最重要な兵站物資の確保 ほか)
第3章 海洋国家とユーラシア大陸国家との戦いにみる兵站(日露戦争;朝鮮戦争 ほか)
あとがきに代えて―新型コロナウイルスとの戦いは有志連合で

著者等紹介

福山隆[フクヤマタカシ]
陸上自衛隊元陸将。1947(昭和22)年、長崎県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊に入隊。1990(平成2)年、外務省に出向。その後、大韓民国防衛駐在官として朝鮮半島のインテリジェンスに関わる。1993年、連隊長として地下鉄サリン事件の除染作戦を指揮。九州補給処処長時には九州の防衛を担当する西部方面隊の兵站を担った。その後、西部方面総監部幕僚長・陸将で2005年に退官。ハーバード大学アジアセンター上級研究員を経て、現在は執筆・講演活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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パトラッシュ

53
インパールやガダルカナルの戦記を読むたびに、なぜ旧軍はこれほど兵站をおろそかにしたのか信じられない思いに駆られる。特に湾岸戦争でのロジスティクスの化物ではないかと思える米軍の輸送作戦を知ってからは、兵站を無視した設定のSFや戦史小説も受け付けなくなった。歴史上有名な戦争指揮官の名前は特筆大書されるが、勝利を支えた兵站責任者は誰も知らない。戦略や戦術も重要だが、兵士に衣食住を保証してこそ戦争は勝てるという真理を理解する人は少ない。平和を守るため戦争を学ぶという点で、本書はその基礎的知識を身につける必読書だ。2021/01/02

ようはん

21
兵站を人体に例えるなら物資を生産する本国が血液を作る心臓で前線に送る輸送路を血管に例えるのが分かりやすかった。前線の強さは兵站線が本国や主要拠点から長くなる程弱く危険になるが、アメリカが強いのはそもそもの国力の高さで兵站の限界点が高い事と洗練された兵站システムがあっての事がよく分かる。2021/03/21

無重力蜜柑

12
兵站の入門本だがマッキンダーとスパイクマンの地政学から「大陸国家の兵站線」と「海洋国家の兵站線」を対比させ、戦史上の様々な例を「大陸VS海洋」「大陸VS大陸」「海洋VS海洋」の三つに分類して論じている。ただし単純な輸送だけでなく兵站線への攻撃(空爆や潜水艦作戦)や情報収集(諜報活動)、果ては秘密工作まで論じているのでとっ散らかっている印象。あとWikipediaや歴史読み物やネット記事からの引用が目立つのもアレ。ただ、そんなことより全体に漂う宗教臭さえするイデオロギー的偏向が気になってしまった。2022/12/07

Tomonori Yonezawa

6
【相互貸借】2020年の本。▼四六判でこの厚さ、腰が引けるが、新書2,3冊の読了感でそれほどキツくない。▼軍事の兵站として読むならアッサリ目で手始めに良。災害復旧に転用しようとしながら読むと、少し脱線してるような感じあるのと、勿体ない印象。▼以下は付箋頁、158,161,249,275,291。▼161Pのみ紹介、「中堅将校の恣意的な判断が、国家をいかに危うくするかという事実は、〜略〜、その原型が、すでに日露戦争において出現していたのである。」▼災害復旧、手持ちで上手いこといく訓練ばかりだと(略)2021/01/07

hideto

6
「兵站」とは聞き慣れない言葉ですが、軍隊における食料の準備等、いわば後方支援全般のこと。タイトルにあるとおり、重要なものながら軽んじられるのはなぜだろうと思いながら読み始め。今の自衛隊における兵站について取り上げているのかな?と思いきや、日露戦争、太平洋戦争等の過去の戦争の事例がほとんど。また、軍事的な話に特化しており、マニアックな内容に。ただ、何事も後先を考えないで進めてはだめということがよくわかる一冊です。2020/12/18

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