出版社内容情報
第二次世界大戦中、ユダヤ人の亡命を助けていた少年ピノは、ドイツ軍に徴兵される。その後、イタリアのためスパイ活動をするが・・・
内容説明
1943年イタリア、ミラノ。ピノ・レッラは女の子とジャズと食べ物に夢中の17歳だ。だが彼の運命は、第二次世界大戦の戦火が市街へと拡大するにつれ激変する。弟と二人でアルプス山中の自然学校に疎開することになったのだ。ピノはそこで、運営者の神父から指示を受け日夜アルプス登山に勤しむが、それはある特殊な任務のための訓練だった。ナチスに追われるイタリア在住のユダヤ人を、山越えでスイスへと逃がす手伝いをピノにさせようというのだ。彼は危険を覚悟で、道案内役を引き受ける―。
著者等紹介
サリヴァン,マーク[サリヴァン,マーク] [Sullivan,Mark]
1994年に作家デビュー。ジェイムズ・パタースンとの共著“Private Games”シリーズで知られる。モンタナ州ボーズマン在住
霜月桂[シモツキケイ]
東京生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あさうみ
35
傑作の予感…!第二次世界大戦下、イタリアでナチスに迫害されるユダヤ人をスイスに亡命させるため山越えをガイドするピノ。少年から青年に変わる逞しさ。運命は皮肉にも彼にドイツ軍へ兵役させる。それでもナチスにたち向かう彼はスパイになることを選ぶ。想い人との再会はどうなるか。下巻へ!2020/07/13
Atsushi Kobayashi
23
第2次大戦、イタリアも日本と同じ、ぐらいの知識しかなかったが、ほとんどドイツの占領下にあったようだと、初めて知りました。実話ということで、ちびりそうなほど緊張感あり、本当にこんな波瀾万丈なのかと思えるほど、真剣に読み込んでしまいました。 緊張するけど、お勧めです。2019/06/07
Small World
21
積んでいたサリヴァンを読み始めました。ジャンルは何だろう……スパイものとまでは行かないけれど冒険ものってことでいいんでしょうねw。するするっと上巻を読み上げちゃいましたが、まだ、どこに向かう冒険なのか判断できず……ボーイミーツガール要素が濃くなってきたところで下巻に進みます。2019/07/24
冬佳彰
11
第二次大戦終結前のイタリアを舞台にした、実話を元にしたフィクション。こういうのって、カテゴリ化は難しい感じだが、著者が、主人公であるピノ自身から聞いたエピソードを、ある程度は編集し、物語にしたということなので、フィクションで良いんだろうな。ムッソリーニの率いる軍やファシスト、ナチスによって支配されたミラノに住む、背は高いが線の細い若者が登山によって鍛えられ、レジスタンスの活動家として育っていく、という成長譚が上巻。戦時中のイタリアの状況は、まったく知識がなかったので、中々興味深かった。下巻に続く。2020/10/06
Satoshi
5
感想は下巻で2021/02/13