出版社内容情報
外山 滋比古[トヤマシゲヒコ]
内容説明
専門バカになるな。大きな宝をとらえよ!「知の巨人」が、思考を養い人生を変える読み方を伝授!『思考の整理学』読書版!
目次
本はやらない
悪書が良書を駆逐する?
読書百遍神話
読むべし、読まれるべからず
風のごとく…
乱読の意義
セレンディピティ
『修辞的残像』まで
読者の存在
エディターシップ
母国語発見
古典の誕生
乱談の活力
忘却の美学
散歩開眼
朝の思想
著者等紹介
外山滋比古[トヤマシゲヒコ]
1923年、愛知県生まれ。お茶の水女子大学名誉教授。東京文理科大学英文科卒業。雑誌『英語青年』編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を経て、現在に至る。文学博士。英文学のみならず、思考、日本語論などさまざまな分野で創造的な仕事を続け、その存在は、「知の巨人」と称される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
362
おもしろい。ポイントを一言で説明すると「小説とか専門書だけじゃなく、とにかくいろんな本をサラッと読め」ということなのだが、本質的な部分は「本の家来になってはいけない」というところだろうか。本は読者が読んで始めて完成するものであり、著者と読者の立場は対等(むしろ著者のほうがちょっと下?)であるというスタンス。飄々としたちょっと古めかしさを感じさせる文体で、すらすらと読み進められる。ただ、こうはんはちょっとグダるところもある。しかし、一読の価値はある。2017/08/16
やすらぎ
229
本は風のように読むのがよい。読書で知識を得るが、それは借りものである。広く知の世界を好奇心に導かれて放浪する乱読。その思考は自力である。知識の詰め込みすぎはよくない。詰めては行動し忘却することで知識となる。ストレス疾患も有害刺激をいち速く忘れるために、小まめな発散が大切。忘れることは健康を保つことでもある。セレンディピティとは、思いがけないことを発見する能力。その一つの方法が乱読であり、散歩である。人は歩いていないと眠ってしまう。頭は記憶するためのみにあるのではなく、新しいことを考え出す大切な働きがある。2022/05/14
ehirano1
148
本は風のように読むべし。これを「乱読」という!2019/07/07
じいじ
134
私の読書は、年を食うごとに遅読になっている。速読能力を備えた人が羨ましい。だが、残りの人生が気になりだしてから「読みたい本」は日毎に増えている。本作に飛びついたのも、〈思わぬ発見をもたらす乱読〉のコンセプトに若干の期待をしたからである。著者の読書哲学には合点できない箇所もあったが、これからの読書人生に目からウロコの言葉もあったので、580円の本代はムダではなかった。「つまらないと思ったら途中でも放り出せ。乱暴だが、いやな本を読んで得るところは少ない」。再読したい面白い本に出合うため明日も本が読みたい。2017/04/10
マエダ
107
”本に義理立てして読破、読了をしていれば、もの知りにはなるだろうが、知的個性はだんだん小さくなる”ここがこの本の読みどころあった。2016/11/23