内容説明
陸の圧力(ランドパワー)を強化せよ!中国の海洋覇権を牽制するための戦略的経済連携。
目次
序章 「諸国民の公正と信義に信頼し」たら国土は守れない
第1章 敵を知り己を知れば百戦危うからず
第2章 ロシア 「対支那確証抑制」のパートナー―エネルギー依存経済からの脱却を助けて関係深化
第3章 インド 膨張支那に屈しない筋金入りの大国―世界中のIT産業の「下請け」
第4章 トルコ 連携は必然の中東の親日国―潜在的成長力に期待できる遠隔地の重要拠点
第5章 ベトナム 支那軍の侵攻をはね返した強国―支那の海洋進出に悩まされるのは日本と共通
終章 支那の情報攻撃を見抜け
著者等紹介
上念司[ジョウネンツカサ]
中央大学法学部法律学科卒業後、日本長期信用銀行、臨海セミナーを経て独立。2007年に経済評論家・勝間和代氏と株式会社「監査と分析」を設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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テツ
6
経済学者の上念司さんの書かれた一冊。学問としての経済についての知識はさっぱりだけれど上念さん個人が面白い方だったので読んでみようかなと思い購入。経済一辺倒というよりもどちらかというと安全保障にウエイトを置いて書かれていたのでわりと読みやすかった。こうして具体的な数字を挙げて説明してくれると素人でも理解しやすいですね。膨張&暴走を続ける中国を包囲するために他国と手を組もうという思想は良いと思う。戦争をしないために、困った隣国に付け入る隙を与えないために予め布陣を敷くことの大切さ。2014/12/09
Fumi Kawahara
4
「経済=金儲け」ではないってお話(・ω・)経済とは、私達の生活活動環境であり、その環境とは、国家の安全保障(国家成立前ならば、住民の安全を保障する武装勢力圏内)なしには存続せず、また、経済が成り立たないならば、国家もまた、存続しない、というお話。経済は国民生活そのものであり、政治を行う理由であり、その結果が歴史に綴られる。しかしまぁ、『「異常に高い現場力」と「脆弱なマネージメント」』が日本における根本的な失敗の要因なんですが・・・会社で働いてると、未だ健在で、別に「旧帝国陸軍」独自の問題でもないんすよね。2014/06/08
しろくまZ
3
経済学と地政学を共に合わせた観点から、海洋進出の野望を隠そうともしない中国に対する処方箋の提示。現在、中国が東シナ海や南シナ海だけではなく、太平洋へも積極的に進出(侵略)しようとしてるのは、中国に対する周辺国による圧力(ランドパワー)が小さくなってきているためである。それ故、日本はそれら周辺国(ロシア、インド、トルコ、ベトナム)との連携(主に経済面から)を強化しましょう、との趣旨。戦略家エドワード・ルトワック等からの影響を強くうかがえる著作。今まで読んだ上念氏の著作の中で、最も面白かった。2015/01/07
あじさいかあさん
2
周辺の脅威から日本が身を守るための、具体的かつ有効な手段を提示してくれて参考になります。2017/08/08
ozapin
2
上念さんが考える中国包囲論。ロシア、ベトナム、トルコ、インドと組もうという。結構安倍政権は、今、これを意識していると思う。2014/09/07