内容説明
道徳教育の一つの道は、「美しい」と感ずるような話を子供たちに伝えること。健全な少年少女にとって、美しい、ためになる話は、同時に面白いものでもある。道徳教材の新しいスタンダード。偉人が、名作が、教えてくれる“大切なこと”全37話を収録。
目次
第1部 しっかりとした自分(稚心との決別―橋本左内;ゼロからの出発―山口良治と伏見工業高校ラグビー部 ほか)
第2部 人とのかかわり(私が二十四歳のときにかいた恥(草柳大蔵)
千人の体を洗う―光明皇后 ほか)
第3部 かけがえのない生命(生命あるすべてのものに―マザー・テレサ;最後のひと葉(オー・ヘンリー) ほか)
第4部 「公」と「私」(十七条の憲法―聖徳太子;イギリスの学校生活(池田潔) ほか)
第5部 誰かのために(オフクロへの小遣い(ビートたけし)
仰げば尊し(藤原正彦) ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Lee Dragon
29
道徳の授業って他の人がどう考えてるか知れて楽しかった記憶があるけど、科目化する必要性を問われると疑問は多い。国語で情操教育は担保されているのではないかと思う。それと、学校の先生全ての人間が出来ているかと言われるとそれも疑問は多い。教師は学校という組織を出た事が無い人が多いため、少々特別になってくるのであろうと父親は言っていた(もちろん人格者も沢山いる)。とやかく言ってないでまずは行動と失敗する機会をどんどん提供してやる事が教育者として重要ではないかと思う。少なくとも私は行動で示していきたい。2018/06/23
それいゆ
22
これまであった道徳の副読本で授業をするのは、私にとっては苦痛でした。良い話ばかりなのですが、読んでも感動しない話を教えるのは、辛いことです。この教科書は、どこか違います。イチローの小学生のときの作文は、全校朝礼で何回も紹介しました。米百俵、トルコ船救出、仰げば尊し、伏見工業高ラグビー部、マザーテレサ、奇跡のリンゴなど感動する話ばかりです。恩讐の彼方は話の筋が分かっていても、涙が溢れてきます。柳生十兵衛が手裏剣でやられた右目ではなく、左目をかばった理由は初めて知りました。2012/06/06
さら
16
小学生の頃、国語の教科書より道徳の教科書の方が好きでした。読み物として面白かったからです。今、道徳教育は廃れていますが、やっばり必要なのでは、と思い直しました。感動しなければならない、良いこととは何ぞやということを押しつけられているような気がして「道徳」に対して疑問を持っていた時期もありましたが、この本を読んで、何かを感じること、考えることを教えるのは大事なことで、そのための「道徳」なのだと思いました。どれも心に残る話ばかりですが、特に藤沢周平氏の『村に来た人たち』、『葬式ごっこ』-八年後の証言-、 → 2013/02/05
ガミ
13
道徳教育の教材として扱われていて、主に歴史人物を重んじた伝統と文化を重視しています。その分、難しい内容が多く盛り込まれていますが、ビートたけしさんやイチロー選手の生い立ちに関わるものなど身近に扱えるものもあり、映画化された作品と併用すれば、より深く教材を扱えます。道徳の本は本来、家で誰もが読めるように作られたもの。そんな意味で、ビジネスに携わる人は、本田宗一郎さんの考え(P96-)や町工場の底力(P197-)に触れ、働く心構えについて考えてみてもいいかもしれません。2016/01/03
まるちゃん
9
日本人として知っておくべき題材ばかり。学校教育の「道徳」の時間に扱うことに対して異を唱える人もいるだろう。「読み物」として図書室に備えて中・高校生に読んでもらいたい。2012/11/23
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