内容説明
再開発が進んで寂れてしまった、日本のどこにでもあるような商店街に住み着いていた地域猫のミーちゃん。ところがある日、ミーちゃんは行方不明になってしまいます。いなくなってからわかった、小さな存在が私たちに教えてくれたこと…。
目次
第1章 商店街に住む地域猫、三毛猫のミーちゃん
第2章 変わりゆく商店街の風景
第3章 ミーちゃんが行方不明に!
第4章 帰ってきたミーちゃん
第5章 ミーちゃんが戻ってきた商店街
第6章 ミーちゃん、再び行方不明に
第7章 ミーちゃんはどこからきたの?
エピローグにかえて
著者等紹介
木附千晶[キズキチアキ]
IFF CIAP相談室カウンセラー。子どもと家族をめぐる問題を中心に社会・心理学視点から臨床・執筆活動を行う。子どもの権利のための国際NGO・DCI(Defence for Children International)日本で運営委員、子どもの権利オンブズマン委員および『子どもの権利モニター』編集長を務める。「オウムの子どもたちの一時保護を検証する」で第12回『週刊金曜日ルポルタージュ大賞』入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
48
読友さんのレビューを読んで いつか読みたいと思っていたら 偶然古書店で見つけて 購入。只 去年愛犬を亡くし 未だに立ち直っていないせいか、兎に角 ミーちゃんが心配すぎて、、、動物の一生が人間よりずーっと短いのは分かっているし、昔、地域猫が居なくなって散々探して居ないのを近所の人達と確認しても、心配で心配で、、、その時の心が蘇ってきて、、、うーん 余り良いレビューにはならない2022/03/20
ぶんこ
46
著者のお母さんが、岩槻の商店街で開いている美容室にやってくる野良猫のミーちゃん。 金物屋さんが避妊手術をし、美容室がワクチンや怪我の手当てをして、地域で可愛がっていたのに、中年小太り男性と思われる人に遠くの公園へ捨てられる。 見つかったのは2ヶ月後。 この行方不明騒ぎで、商店街だけではなく通勤・通学の人々など、多くの人との交流が生まれます。 ミーちゃんによって癒されていた人々がたくさんいた事に気付かされたのです。 残念ながら猫が嫌いな人がいます。 仕方ないこととはいえ、殺伐としてきた世相が怖いです。2015/11/28
さなごん
16
1匹の猫がつないだ人と人とのつながり。2015/11/30
にゃにゃ美
10
商店街の人達に愛されていたミーちゃん、どこへ行ってしまったのだろう。人間皆が猫好きというわけではないから、不妊手術や餌の掃除など協力して見守っていても、地域猫が安全に暮らし続けるのは難しいよね。地域猫を遠くに捨てたり傷つけたりする奴には同じ目に遭わせてやりたくなるほど怒りが湧く。ミーちゃん、生まれてきてくれて、ありがとう。商店街の皆様、ミーちゃんを愛してくれてありがとう。ミーちゃん、忘れないよ。2017/08/18
neconeconeco
7
昔ながらの商店街で暮らす猫のミーちゃんは、人々の好意により生きてきた。しかし、そんなミーちゃんが行方不明になって、多くの人々の心を癒し、笑顔にしてくれていたことを知る。人間関係が淡白になり、情緒や優しさが希薄になっていく今、商店街の人だけでなく、通りすがりの人々まで小さな命に手を差し伸べていたという事実に、失われつつある〝お互いさま、助け合いの精神”の根っこの部分を垣間見た気がした。それらの根は地中にあって見えないが、いつか萌芽し、綺麗な花を咲かせるかもしれない。そう思わせてくれたミーちゃんに心から感謝。2015/12/10