内容説明
逃げ続けること。それがシャーロットに許された唯一の選択肢だった。財閥令嬢としての温かな生活はもう忘れよう。父を殺され、殺人犯の汚名を着せられ、銃で撃たれた傷の手当もできず、彼女はひたすら逃げる。南へ、南へと。しかし、流れ着いたメキシコの地で出逢った一人の男が彼女の運命を変えた。戦場で瀕死の重傷を負いながら、復活に賭ける不屈の男マット。お互い言葉も交わさぬまま、傷ついた二人の心は求め合い、近づいてゆくが…。大人気作家の贈る傑作ロマンティック・サスペンス。
著者等紹介
ライス,リサ・マリー[ライス,リサマリー][Rice,Lisa Marie]
1951年アメリカ生まれ。翻訳者、通訳を経て小説家に転身。『真夜中の男』(扶桑社ロマンス)で2004年のシズラー・アワードの最優秀ロマンティック・サスペンス賞を受賞
上中京[カミナカミヤコ]
関西学院大学文学部英文科卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アン
40
父を殺され、自らも撃たれながらも濡れ衣を着せられて、逃亡する羽目になったシャーロット。命がけで逃げのびた先で、状況は違えど死から生き延びた元海軍兵士のマットと出会い惹かれ合う。テンポ良く進んでハラハラ面白かったのに、シャーロットが秘密をマットになかなか打ち明けずに中弛み。 追われてる感が少なかったのも少し残念。L.M.ライスにしてはラブシーン少なくて、少しずつ絆を深めていく感じは良かった。追手の殺し屋が凄腕となっているのでハラハラしたら肩すかし。最後駆け足気味なのが惜しいが、全体的には満足な面白さでした。2016/10/23
Rin
17
財産を狙う男に父の命を奪われ、そして自分も撃たれた傷はそのままに逃げるヒロイン。大怪我により除隊したヒーロー。2人はメキシコで出会い、心を通わせていく。別名義ということもあって、リサマリ作品お決まりのヒーロー暴走独白やベッドシーンが少なめで、言葉を交わさずに心を通わす序盤が特に素敵だった。銛で捕った魚や絵のやり取りも💕 そしてヒロインがヒーローに「頼らない」というのが大きな違いかも。でも、ヒーローの気持ちの深さは言わずもがな、安心して読めるリサマリらしい作品。個人的に大好きな作品になりました。2021/01/31
Michelle
14
ヒロインの様子と敵の様子が、一章ごとに交互に場面転換する構成が続く。こういう構成になってるサスペンス、よくあるけど苦手。ヒロインが出てくるパートばっかり読みたくなっちゃう。2022/01/13
だむ
14
元海軍少佐×財閥令嬢。父を殺され、自らも撃たれ、命からがらメキシコに辿り着くヒロイン。一方、任務で大怪我を負い退役後リハビリで同じ町に来るヒーロー。心身共にボロボロの2人。回復するまでお互いの存在を生きる糧とするところが素敵。気力・体力を取り戻し少しずつ距離を縮めていく2人。セクシー度の低い別名義(本名)で書かれたものらしいですが、ゆっくり進んでいく恋愛模様がとても良かったです♡2020/08/13
bibi
7
ロマンスとサスペンスの割合が私的にはかなり好みでした。行った事も写真で見た事もないけれど、バハカリフォルニアの情景や親切な人々が頭の中で綺麗に映像化され本の中にすっぽりと入っていきました。魂レベルで惹かれあう男女・・背負うものが大きい大人の恋愛ってこういう風にゆっくり進んでいくのが美しいと思う。凄腕殺し屋とマットの対決を期待してたのに、ショボイ殺し屋で肩透かし・・殺し屋の件を大幅に省いて後半に盛り上がりを持ってきて欲しかったなぁ~2017/09/11