内容説明
「普通に暮らしていきたい」と思っていても、リストラや病など、ほんのわずかな偶然が重なれば、いつ貧困に陥ってもおかしくはない。貧困が身近になりつつある現在、もはや生活保護をめぐる問題は他人事ではない。あらゆる社会矛盾が、最後のセーフティーネットに雪崩をうって流れ込み始めたいま、雇用や年金も含めた抜本的な対策を打ち出せなければ、最後のセーフティーネットさえ守れなくなる…。
目次
第1章 あなたの隣で
第2章 現場はいま
第3章 保護の街
第4章 漂流する論議、加速する現実
第5章 再生の手がかり
第6章 声は届くか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
56
生活保護この先どうなるのだろう、そして現状は?と読んでみた。この本はもう七年も前の発行。ということは今はもっと深刻になっているということだろう。年金問題、介護の問題、少子高齢化、多くの課題が絡まり根本的な対策が難しいと思う。かといって、景気は緩やかに回復、大企業のボーナスは増えた、それ一億総活躍など具体的に何すのかわからんことをブチあげる。年金生活より生活保護を受けたほうが暮らしが楽だ。そんな国のセーフティーネットってなんだ・・そんな気持ちで読み終えた。2015/12/19
mazda
29
「国民年金を25年払い続けて、もらえるのは月5万円。かたや、掛け金ゼロで月13万円もらえるのが生活保護。こんな制度がいつまで続きますか」という声。全くです。まして、よその国の売春婦に言われるまま10億円も払う国が一体いつまでもつのかと、心配を通り越して「どうでもいいや」とさえ思います。ゼミの教授が「何でももらわなきゃ損だ」と言っていたのを思い出しましたが、この思いが日本人の多くに芽生えた瞬間、日本は破綻すると思います。みんなが真面目に働き、その働きを正当に評価する社会を作ることしかないと思います。2015/12/29
takizawa
9
生活保護受給者バッシングと行政叩きを行ったり来たりするような過激な報道とは線を引き,その狭間に埋もれてしまうような事例を1つ1つ丁寧に取材している。生活保護の実態はそういうところにある。理論面よりは生の声を聞きたい人におすすめ。2012/06/11
トダ―・オートマタ
8
生活保護の状況についてかなり書かれている。 テレビとかでは、生活保護についてはあまりにもネガティブな報道をしているので普通の人にとっては生活保護は良くないものという認識があると思う。しかし、今の日本では生活保護は最後のセーフティネットになっていて 貧困層にとってはそれしか選択できなくなっている人も多いので、生活保護の問題はあまりにも複雑になっていると思うので、生活保護だけの問題ではないと思う。2012/04/15
シン
4
バランスよい。読んでから10年。日本は変わってるのかなぁ。2008/10/07
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- 和書
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