内容説明
青年レオは、離れた時代に人間を投影する“時間反射機”を開発した。そして自らが実験台となって、芸術の花咲くルネサンス期のフィレンツェへ飛ぶ―しかしレオは、狡猾な妖術師に拘束されてしまう。未来人の科学知識と卓抜な画力を利用され、陰謀の道具となるレオ！美しい奴隷少女との恋、そして時の権力者メディチ家との対決。レオの運命は、予想もしない方向へ変転していく…ＳＦ／ホラーの名匠ウェルマンの知られざる代表作。奇想天外な時間旅行と綿密な時代考証で描く、歴史冒険絵巻。
著者等紹介
ウェルマン，マンリイ・ウェイド［ウェルマン，マンリイウェイド］［Ｗｅｌｌｍａｎ，Ｍａｎｌｙ Ｗａｄｅ］
１９０３年、父の勤め先だったアフリカ（現在のアンゴラ）に生まれ、呪術や精霊にまつわる物語に親しむ。アメリカに帰国し、大学卒業後、新聞社勤務のかたわら、小説を執筆。ホラー／ＳＦ雑誌で人気作家となる。一方、ミステリーや児童もの、ノンフィクションも多数執筆し、犯罪実話でエドガー賞を受賞。８５年には世界幻想文学大賞の功労賞を受賞した。１９８６年死去
野村芳夫［ノムラヨシオ］
出版社勤務を経て、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
27
05年（平成17年）の税抜762円の扶桑社文庫初版。扶桑社ミステリーの一冊。主人公レオは自作の航時機で1470年に再生する。“再生”なのは、レオの身体は消滅し、出現側にある相当量の肉塊から再生するからだ。選択した転送日の根拠は、雨乞いの秘儀で雄牛が供された史実に頼っている。時はルネサンス…聞いた事のある権力者や芸術家の著名人が目白押しだ。本書の構成は、レオの物語が470年後の1939年に手記と言う形で初公開された事になる。フィレンツェに出現したレオの、歴史考証に沿う数奇なる運命にかなり唸る。★★★★☆☆2023/09/11
shore
0
まあ分かり切ってはいるのだけれども、そういう話です。発見があったとすれば、ルネサンスの妖術・錬金術っていうのは、科学の母胎だということを物語的に理解できた。2014/08/16
そそのか
0
クズです。
