内容説明
ソ連は将来の指導者としてのカストロに目をつけ、ひそかに支援を画策する。キューバの利権をめぐり米国ギャングも、カストロ抹殺を狙い、荒仕事専門の男を送り込む。下院議員エサリッジの外遊視察団のボディガードとしてキューバへ派遣されたアールはハバナ駐在のCIA幹部から、彼が送り込まれた真の目的を知らされるが…。灼熱のキューバに、男たちの不穏な野望が交錯する。日本冒険小説協会大賞四度受賞に輝く巨匠が放つ、鮮烈なノンストップアクション&謀略小説。
著者等紹介
ハンター,スティーヴン[ハンター,スティーヴン][Hunter,Stephen]
1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。68年ノースウェスタン大学卒。71年ボルティモアサン紙に入社し、書評担当者などを経て、映画批評担当となる。96年ワシントンポスト紙に移り、映画批評担当部門のチーフとして、現在に至る
公手成幸[クデシゲユキ]
英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
58
アールは殺人をなんとも思わない名狙撃手だが、依頼を受け誰でも殺すわけではない。太平洋戦争での殺戮のトラウマも残っているし、弱者に寄り添おうという気持ちもある。そんなアールと、正真正銘冷酷無比な権力者やただの暴れん坊との違いは大きく、だからこそアールには悲哀と悲壮感さがつきまとう。この作品は、ベトナムから帰還したアールの息子ボブ・リーを主人公とする話から始まりボブ・リーものを何作か書いたあと父親アールの話に移るというスワガー・サーガの一つ。『極大射程』のボブ・リーが初めて鹿撃ちに挑むシーンが印象的だ。2024/05/07
佐々陽太朗(K.Tsubota)
49
かのカストロやヘミングウェイが登場するなど、単なる銃撃アクションものの楽しみを超えた興味深い作品。ただヘミングウェイはマッチョを気取った女たらしというさんざんな扱われかただが。(笑)ただアールがいかにCIAからの要請とは言え、カストロ抹殺計画に参画する動機は希薄で、そのことが私の心にわだかまっていた。下巻も半ばになってようやくアールにカストロを狙撃するチャンスが訪れるのだが、その時のアールが取った行動をここで語ることはできない。そんなことをしたら、これから本書を読もうとする人にたたき殺されかねない。2023/11/05
み
24
ソ連の彼と一流同士で分かり合う感じはイイねぇ〜。お話しのスジが、不要な殺戮のように感じて…。フレンチー本当にヤな奴だわ。アールさん作品は読了ってことで、次作からは、ボブさん作品♪2021/08/01
woo
9
スナイパーとして以外のアルやボブはハッキリ言って駄作ですね^^;;2017/11/23
たぁ。
6
<2016.07.18読了> 後半は、やはり面白さが加速し、一気読みとなりました。2016/08/08