内容説明
「靴が鳴る」「背くらべ」「月の砂漠」「めだかの学校」「汽車」…。今では教科書から消えてしまった唱歌たち一曲一曲に込められた作詞・作曲家たちの足跡をたどり、その情念やエピソードを発掘。唱歌・童謡が日本人共有の文化財産であることを再認識し、歌い継ぎたい日本の心を記す。『産経新聞』連載時から反響をよび、その後の「唱歌・童謡ブーム」のきっかけとなった書、待望の文庫化。
目次
巨匠の明暗(「この道」「待ちぼうけ」影薄く;残った「荒城の月」「箱根八里」;「ゆとり教育」にのまれた山田の歌曲)
共通教材―愛唱歌保存の“防波堤役果たす”
かなりや―「唄を忘れた」は西条八十だった
靴が鳴る―清水かつらの生い立ちを投影
背くらべ―少子化ですたれる日本の「風習」
十五夜お月さん―「童謡の父」を覚えていますか
浜千鳥―冬をうたう洗練された叙情性
月の砂漠―マルチ人間が生んだメルヘンの世界
野菊―戦時下に国民を励ました清楚さ
雪の降る街を―ドラマの時間かせぎの“即興曲”〔ほか〕
著者等紹介
横田憲一郎[ヨコタケンイチロウ]
昭和21年、神戸市生まれ。44年、京都大学法学部卒業後、産経新聞社入社。社会部記者として経済事件、自治体経営、地域文化、教育問題などの取材にあたる。大阪本社社会部長、東京本社編集局次長兼文化部長、大阪本社編集局次長、東京本社論説副委員長を歴任し、平成14年より東京本社正論調査室長。主な取材分野は社会文化論、司法改革、地方分権
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