内容説明
ブルックリンの低所得者向け公営住宅の一室で、三ヵ月の赤ん坊を抱える十四歳の黒人少女が射殺された。母親と姉が同居するその家に少女を訪ねてきた男が発砲したらしい。麻薬や売春のにおいが濃厚に立ちこめる地区に起こった、格段珍しくもない事件だった。担当する検事補ジオは、自分の不注意から幼い娘を亡くし、妻に去られ、仕事でも手ひどい失敗をして、呵責の念に駆られる日々だった…。現役地区検事補が、新人ばなれした筆致で描きだした異色リーガル・サスペンス・デビュー作。
著者等紹介
ルーランド,ロブ[ルーランド,ロブ][Reuland,Rob]
1963年、テキサス州ダラスに生まれる。英国ケンブリッジ大学で法学士号を獲得し、ウォールストリートで裁判担当の弁護士を開業。1996年にブルックリンの地区検察局に職を得て、殺人課で勤務についた。2001年刊行の『哀しみの街の検事補』が翌年のハメット賞候補作となった
北沢和彦[キタザワカズヒコ]
翻訳家。東京都に生まれる。東北大学文学部を卒業、出版社勤務を経て、翻訳家になる
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