内容説明
少女惨殺の罪で二十三年間の獄中生活を送るわたし宛に送られた一通の手紙。そこには、少年の純潔を巧みに奪いとる“彼女”の日々が詳細に綴られていた。若さゆえの残酷さをそなえた“彼女”に最愛の恋人アリスの姿を重ね合わせたわたしはやがて、“彼女”との文通にのめりこんでゆく―狂気の底に引き戻されることになるとも知らずに。小児性愛、近親相姦、家庭不和といった社会問題を世に問い、その内容の過激さで論争を呼んだ、衝撃の問題作。
著者等紹介
ホームズ，Ａ．Ｍ．［ホームズ，Ａ．Ｍ．］［Ｈｏｍｅｓ，Ａ．Ｍ．］
ワシントンＤＣ出身。１９８９年に長編小説Ｊａｃｋで作家デビューを果たし、現在はニューヨークを拠点に小説を執筆している
高山祥子［タカヤマショウコ］
１９６０年生まれ。成城大学文芸学部ヨーロッパ文化学科卒。翻訳家
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感想・レビュー
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hikarunoir
5
児童性虐待の連鎖。獄にある少女殺し変質者と少年に性的搾取を企む女子大生往復書簡。本当は変質者の収穫を記録したアート本も翻訳されねば片手落ち。2021/02/24
ひとみ
3
少女殺しの罪で刑務所に服役中の男は自分に関心を持つ女子大生と文通をしている。成長しきっていない少年に関心を持つ女子大生の手紙の内容と男の心の内やかつて体験したこと、刑務所での出来事、犯した罪の一部が、男の歪んだ視点を通して語られるため、何をどこまで信じていいのか分からなくなり強烈にグラグラしてくる。エロとグロの描写が延々と続いて目を背けたくなったが、圧倒もされた。2013/12/04
garth
2
ナボーコフの友達はみんなわたしの友達だ。2014/01/25
tumebarakiru
2
「変愛小説集」収録の「リアル・バービー」の完成度に度肝を抜かれ、ホームズ氏の他の作品が読みたいとこの本を探したら絶版で驚いた。たしかに最初は飛躍する時系列や主観に戸惑うが、その狂気のリアルさも含めて最近読んだ本の中では一番訳も文章も絶品でした。虐待の連鎖や刑務所内での力関係など、性的搾取の逆転と虚しさをリアルに描いた傑作です。2010/11/06
nukuteomika
2
訳がダメだったと思う2010/09/15
