奇妙な新聞記事

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784594036102
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

「どうにもわけのわからぬ話だ…」沈没の瞬間を回想するうちに、自分がとうの昔に死んでいたと気づくタイタニック号の死者…。実は「ダラスの悲劇」を生き延びていたケネディ。ある事情から長らく幽閉されていた元大統領が、お忍びでジャクリーン夫人の遺品オークションに参加する…。オウムに生まれ変わって、妻の不倫の邪魔をする嫉妬深い夫の物語。生まれながらに胸にエルヴィスの顔の刺青を持って生まれた男の子と、その母親がたどる数奇な運命。扇情的な見だしで読者を惹きつける「タブロイド新聞」―この題材に想を得て、ピュリッツァー賞受賞の名手ロバート・オレン・バトラーが紡ぎだした“奇妙な味の短編”全十二作。

著者等紹介

バトラー,ロバート・オレン[バトラー,ロバートオレン][Butler,Robert Olen]
小説家。1993年に『ふしぎな山からの香り』(集英社)でピュリッツァー賞を受賞

樋口真理[ヒグチマリ]
学習院大学英米文学科卒業。商社勤務、中学校国語教師などさまざまな経歴を持つ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GaGa

19
なかなか楽しめた。東スポの一面が現実化したらなどと考えると確かに楽しい。架空の新聞記事見出しをタイトルとした連作短編集。個人的には「オウムになって妻のもとに戻った男」「JFKジャッキー・オークションにあらわる」が好み2010/09/02

shamrock

11
奇妙な味というか、あのアメリカの東スポと言われる「ウイークリーワールドニュース」的な主題で、登場人物たちの認識が連作で描かれる。 エルビスの刺青をつけて生まれてきた少年だの、9歳のヒットマンだの(これはノワール小説として読めた)、クッキーコンテスト会場で自らに火をつけるだの、いやもうてんこ盛りですよ。お気に入りは上記3作品に加え、「タイタニック号の乗客」「地球滅亡の日は近い」あたり。特に「地球滅亡の~」は地球への彗星衝突話と乳首ピアスが同時進行してしまう悩ましさ。2014/06/02

9
表紙と題名に惹かれて。夫の不倫を目撃した義眼と九歳の殺し屋がよかった。初めの「タイタニック号」・・・の作品からの入りがいいなと思った。そこから一気に物語に引き込まれていった。なんとも言えないような読後感ではあったけど、それは悪い意味ではなく、違う世界に飛んでいけたようなそんな不思議な気分だった。自分の固定化された世界から、一気に広がる視野というのはどういうものなのだろう。体験してみたいとは思うけど、恐ろしい気持ちのほうが大きい。2010/12/25

茶坊主

3
図書館本。ピュリッツアー賞受賞経験もある実力派による短編集。 「タイタニック号」の犠牲者で、「水流」として意識を持って漂っている男の独白。義眼に映るものを感じるようになった女性。「家族のためにクッキーを焼く」ことを何よりも大事にしてきた女性が、クッキーコンテスト会場で自らに火をつける・・・。 不思議な浮遊感と、座りの悪さと、いろいろな割り切れないものが、散りばめられた作品群。 すっきり、はしないけど、放り出したいわけでもない。 変に後ひく本でした。 2017/08/22

かなた

2
なんとも言えない読後感の残る奇妙な味の短編集。「探しています 私の宇宙人の恋人」は胸がむず痒くなるもどかしさ…。 2020/07/21

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