内容説明
2015年に激しい内戦が終結し、新たな政治体制が確立したロシア…その裏で重要な役割を演じたコンスタンチン・ヴァジムは、医師でもある妻ナターリヤとともに故郷のムルマンスクに帰っていた。警官として、少年たちの悲惨な姿を見ながら暮らす日々。あるときヴァジムは、占いの老婆に運命を問う。だがその答えは、妻に不幸をもたらす男が存在しているというものだった―蠍という男が。不安に駆られるヴァジムを、おそれていた事態が襲う。夜間、病院に向かったまま、ナターリヤが失踪したのだ。
著者等紹介
ジェイムズ,ドナルド[ジェイムズ,ドナルド][James,Donald]
ロンドン生まれ。「スパイ大作戦」をはじめ、多数のTV脚本を執筆。現代史家としても活躍し、The Fall of the Russian Empireなどの著書、The Dictionary of the Third Reichの編纂、TVシリーズ“Russia’s War”の構成などの仕事がある
棚橋志行[タナハシシコウ]
1960年生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。