内容説明
日本映画界のトップに君臨してきた鶴田浩二は、昭和23年の松竹映画「遊侠の群れ」でデビュー以来、まぎれもなく銀幕の大スターとして、その地位を維持してきました。だが、この希有な大スターは、肺癌のため昭和62年6月16日、62歳で夭折し、二度と帰らぬ人となってしまいました。鶴田浩二は、スクリーンの中での虚像があまりにも真に迫った、心を移入した、なりきる演技力のために、ヤクザの鶴田浩二と錯覚されたり、あの大戦で国のために死んだ多くの若き生命に対し、戦没者遺骨収集促進基金募集チャリティショーに象徴される、特別な思い入れをしたがために、右翼の鶴田とも言われてきました。また、亡くなった後のプライベートな面の報道が重なり、ダーティなイメージが一人歩きしてしまいました。鶴田浩二は、そうした虚像と誤解に弁解をしないで、これをキッチリ受け止めて「男はいいわけを言うな」という、男の美学を貫いた人でした。鶴田浩二に着せられた演技者としての虚像を払拭し、人間としての本当の姿を正確にメッセージ。
目次
1 エンターテインメント(シャツの店;昭和62年6月16日 ほか)
2 縁(田中角栄;三島由紀夫 ほか)
3 GOLF(塩原カントリークラブ;ザ・鹿能山カントリークラブ ほか)
4 闘病(肺癌;闘病 ほか)
5 光の彼方(太平洋戦争;戦後 ほか)
6 小野栄一(初孫;ママ ほか)