内容説明
ニューヨークのアップタウンとダウンタウンで続けざまに2人の尼僧が殺害された。被害者はどちらもレイプされたうえ、左手の薬指を切断されるという残忍な手口。ただちに設置された捜査本部の長に若くて有能な女性警部補ディナ・ドネートが就く。続いて7人の部下が選出されるが、なかの一人にベテラン巡査部長マイク・どネートが入っていた。マイクはディナの父親だが、息子でディナの兄リッチがからんだ“ある事件”の責任を問われ左遷されていた。それ以後娘のディナとの間には深い溝ができていた。尼僧を狙う殺人鬼の魔手は第3、第4の事件を引き起こす。父と娘はぎくしゃくしながらもこの猟奇事件の捜査を開始した。『芸術的な死体』のジャック・アーリーが放つニューヨーク父娘刑事物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
guriko
2
サンドラ スコペトーネの男性名義の作品。父娘刑事もの。シリーズ化したら良さそうだけど、無いのかな。2024/06/12
ラス太
2
翻訳ものに特有の文化の違いゆえのわかりにくさがあるけど、これはどーしようもない。つまり、2人の会話を読んでて怒ってるのか、惹かれてるのか、なんでそう思うのかわからないということ。しかしながらそんなことが些細に思えるくらい面白かった。殺人事件を追う警察の話だけど、それより家族の絆の方を主題と感じた。70点。2012/09/15
u
1
キャラクター造形が良い。ドネート親子のお互いを愛するが故のすれ違い、そして絆に心を揺さぶられた。ストーリーの軸になるのは修道女を狙った連続殺人鬼を追うサスペンスだが、事件の残酷さよりもそれを取り巻く様々な人間模様の描き方が印象強い。犯人側の心情も同時に描かれるので、フーダニットを求める人にはおすすめしない。ストーリーの長さを感じさせず緊張感とスリルを楽しめた。他の作品も読んでみたい。2018/02/04
じぇーん
1
なかなか入りこめず苦労しましたが半分を過ぎて父と娘の警察官の心情の描写に慣れていくにつれ読書のスピードが上がりました。9本指の死体よりも犯人よりもそんなことより家族について書かれた重松清みたいなほんだったかも。。2009/10/17