扶桑社ミステリー<br> バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク

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扶桑社ミステリー
バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク

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  • サイズ 文庫判/ページ数 412p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784594004538
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

近未来のアメリカ。そこでは選抜された十四歳から十六歳までの少年100人を集めて毎年五月に〈ロングウォーク〉という競技が行われていた。アメリカ・カナダの国境から出発し、コース上をただひたすら南へ歩くだけという単純な競技だ。だが、歩行速度が時速四マイル以下になると警告を受け、一時間に三回以上警告を受けると射殺される。この競技にはゴールはない。最後の一人になるまで、つまり九九人が殺されるまで、昼も夜もなく競技はつづくのだ。体力と精神力の限界と闘いながら、少年たちは一人また一人と脱落し、射殺されていく。彼らは歩きながら、境遇を語り、冗談を交わし、おたがいを励ましあう。この絶望的な極限状況で最後まで生き残るのははたして誰なのか―。死と直面する少年たちの苦闘を描いた、鬼才キングの問題作、ついに登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

160
ひたすら歩き続けることが生存への唯一の道。睡眠さえも許されず、用足しも歩きながら、または警告覚悟で極力最小限の時間ロスで行わなければならない。シンプルかつ戦慄を覚えるワンアイデア物を実に400ページ弱に亘って展開するキングの筆力にただただ圧倒される。架空のアメリカを舞台にしながらもこの奇妙な現実感は一体何なんだろうか。若い命が死に行くことを喜ぶ様は、そうまさに我が子を戦争に送り出し、それを勇気ある行動と称賛する風景に近似している。そう考えるとこの荒唐無稽な物語も単なる読み物として一蹴できない怖さがある。2017/09/10

白のヒメ

62
デビュー作「キャリー」よりも前、キングが大学生だった頃に書かれたもの。100人の10代の選ばれた少年たちが、ひたすら最後の一人になるまで歩き続けるという理不尽な競技の物語。三回立ち止まれば容赦なく射殺される。こんな残酷な競技が何故国を挙げて行われているのか、何故少年達が参加したのかは不明で、ただ今とそう違わない近未来のアメリカというだけで、物語はひたすら命を懸け歩き続ける少年達の心理を追う。緊迫した心理描写のみで400ページを読ませる力量には舌を巻く。これが18歳の時の作品!再読なれど、心酔です。2016/01/23

青葉麒麟

51
ウォーキングを侮る無かれ(´Д`)2011/09/18

ねりわさび

44
キングにより1967年に書き下ろされた作品を89年にバックマン名義で発表したディストピア小説。広江礼威による漫画に登場するアーメンハレルヤピーナツバター。の元ネタであるセリフが書かれている。キングファンにもブラックラグーンファンにもお勧めの一冊。2020/01/28

眠る山猫屋

42
再読。初回ほどのインパクトはなかったかな?それでも、面白いのには変わりない。近未来の設定もボロは出ていないし、肉体面よりメンタルな部分での死闘が精緻を極めている。最後のひとりになるまでひたすら歩き続ける、それだけの物語なのにな。なんだろう、物語に巻き込まれた感がある。2016/08/09

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