内容説明
米国DID社が所有するSEEKと呼ばれるコンピュータ・ネットワーク・システムは核ミサイルから大学、病院まであらゆる情報を一手に管理する超大型ネットワーク。そのセキュリティ・システムも厳重をきわめていた。ところが、第三者には絶対不可能であるはずのレベル5を何者かがやすやすと突破した。さらに、レベル7まで侵入してSEEK全体を破壊すると宣言したのだ。メッセージの最後に〈クラトゥー〉という謎の署名を残して…。DID社は関係者に緊急招集をかけた。その中の一人にピーター・キャッシディがいた。つい最近、同社を退職したばかりの29歳の固体物理学者だ。緊急会議に出席したピーターはそこで思わぬことを知る。嫌疑は彼自身にかかっていた。侵入に使われていたのは彼の暗号コードだったのだ。自分は無実だ!ピーターの逃走と真犯人捜しが始まる。
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- ぼくの哲学 新潮文庫