内容説明
むかし、山のふもとの森に、白いうさぎが住んでいました。あるばん、うさぎは月をあおいで、いいました。「ああ、あしたは十五夜だ、どうしよう」―月がまるくなる十五夜に、もしお客がきたら、じぶんのたべものをわけてあげなければならないのです。月のうえにうさぎのうがたが見えるのは?古からわが国にも伝えられた、インドの、月のうさぎの話。5歳から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちえ
38
仏陀の前世物語、ジャータカ物語の一つ。同じ話の別の絵本の読友さんレビューから図書館で検索、閉架から出してもらった。ウサギ、カワウソ、ヤマイヌ、サルが十五夜のお客のために食べ物を用意するが、ウサギは何も用意できず…という話なのだけど、私にはヤマイヌの用意が(それでいいの?)と激しく疑問だ。それにしても「山のしぼりじる」とはさすがインドラ神、スケールが大きい。内容はともかく、インドをイメージしたと思われる司修さんの絵が本当、手元に置きたいくらいに素晴らしく、図書館にあれば是非手にとってほしいです(〃^ー^〃)2020/09/12
とよぽん
35
世界みんわ絵本、1992年。インドに伝わるお話だが、日本でも『今昔物語』の天竺部に類似の物語があり、よく知られているらしい。「レンゲの花がさく池に、白いとりがおりたつように、まっかにもえる火のなかに、白いうさぎはとびこみました。」という瞬間の鮮やかさ! 司 修さんの絵はインドらしい雰囲気の華やかな色遣いが見事だった。2020/09/20
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
13
ジャータカ物語第316番目の物語をもとにつくられた絵本。お月さまにウサギがいる由来が書かれています。日本でも同じようなおはなしがあったなぁ、と思ったらあとがきに今昔物語や、中国の大唐西域記にあるそうです。こちらはうさぎ・きつね・さるが登場、こちらの絵本はうさぎ・かわうそ・やまいぬ・さるが登場しています。2020/11/23
遠い日
6
司修さんの表紙の書影がなくて残念。インドのジャータカ民話を絵本に仕立てたものだそうで、司さんの独特の色使いがインドの風土を脳裏によぎらせる。十五夜のお客へのもてなしの決まりごと。うさぎ以外の者は皆他力本願だったけれど、うさぎば自分の身を以て贖った。その尊い自己犠牲を褒め称えたインドラ神。「慈悲」の心。2018/04/02
ヤマキチ
1
日本でもおなじみ月とうさぎ。しかし、これはインドの昔話。2022/11/27
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