内容説明
ついてない日ってあるよね。まことくん、きょうはおこられてばかりだ。あさからおねしょを見つけられたり、先生からおかあさんにつげ口電話がかかったり。とうとう、両親とけんかしてしまったまことくんは「ぼく、まことくんじゃないもん!」と家をとびだしてしまいました。まことくんのなまえさがしが、はじまります。“ほんとうのじぶん”を見つめなおす少年の姿を描いた、新人のデビュー作。5歳から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
土井 青
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おこごとばかりもらうまことくん。もう「まことくんじゃない!」と夜に飛び出してしまう。そこには自転車のおじさんがいて「まことくん」を捨てたまことくんを自転車の後ろにのせてくれた…。日常の、ちょっとしたことでヤケになってしまったまことくんが、いろんな名前のいろんな事情を抱えた子がいることを知って、やっぱり「まことくん」に戻ってくる。結末はそうであろうと思うものの、過程に少し説教臭さを感じる。が、山口みねやすさんの挿絵が紙面いっぱいにポップで楽しくノスタルジックにひろがって、素敵な物語になっている。2022/05/27