内容説明
ぼくが教わっていた家庭教師の大学生が、富士山の近くで死体となって発見された。かれはミステリーを書くための取材をしていたのだ。…しばらくして、死んだはずのかれが書いたノートが、ぼくに届いた。それには、不思議なことが書かれていた。そのなぞを追って、富士の樹海にきたぼくの前にあらわれたのは…?樹海にひめられたなぞを追う長編ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たぬ
16
☆4.5 青木ヶ原の樹海の下は空洞になっていてそこには別世界が広がっている。なんて都市伝説がなかったっけ。大長編ドラの「竜の騎士」も思い出した。あっちは多奈川の川底だったけど。受験地獄から逃げ出した小学生・典型的なワル3人組・世間から隠れ住む爺と孫娘という構図もよかったし加えて恐竜×タイムスリップというのが実にロマンに溢れていた。2024/10/20
らくだ
3
何年か前に古本で購入後、ようやく読み始めて読了。三田村信行は「お父さんがいっぱい」「ぼくが恐竜だったころ」系の作品が好きで何冊か読んでいるが、これも面白かった。冗長さが全くなく、最初から引き込まれた。児童書なのに読み手の子供に全く容赦しないのは相変わらず。群像劇で、脅しで金を稼ぐ犯罪者集団の描写が三分の一くらいあるのには驚いた。夢も希望もない主人公、死んじゃう大人、悲惨な結末など、「ぼくが恐竜だったころ」の人の作品だなぁという感じ。2015/11/22
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