内容説明
「もう奇跡はおこらないよ」「見つけに行きましょうよ」戦争で心に傷をおった父親をはげますため、12歳の女の子マーリーとその一家は美しい自然にかこまれたメープルヒルにやってきた。そこで家族が出会ったものは…。感動のニューベリー賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
12
物語全体からメープルシロップの甘い匂いが漂ってくるよう。ここではきっと『奇跡』が起こる、と信じることは、実際に何がおこったか、ということよりも、大切なことかもしれない。ところで、インクにするベリーなんてあるんですね。ベリー・インクで書かれた手紙なんて素敵。2010/05/18
がる
4
戦争で心に傷を負った父親を励ます為メープルヒルにやってきた家族、とはなっているけれど、父親にはあまりスポットはあたっていなくて主役は12歳の女の子、マーリー。 ちょっと口の軽さ?が気になるけど、子供らしいといえば子供らしいのかな。 メープルシロップをたっぷりかけたパンケーキが食べたくなる物語でした。2011/04/27
遠い日
2
ゆったりと時間が流れている。しかし、人々の日々の暮らしは忙しい。戦争の傷跡がまだ人の心に巣くっている時代。マーリーの父も戦争で別人のように変わった。父の心を労り、癒すために今は亡き祖母の家があるメープルヒルに移り住もうとするところから物語は始まる。豊かで美しい自然に囲まれたメープルヒル。だがそれは自然の厳しさをも知らねばならないということだ。家の修繕に始まり、生活の糧を得るために労働をする。家族がそれぞれにメープルヒルからかけがえのないものを与えられている。それを自覚している誠実さがいい。2006/07/21
ささ
1
大好きな本です。登場人物にいやな人や悪人がいないという、優しい雰囲気の物語(*^^*)。主人公のマーリーも家に住み着いたネズミを殺さないでと泣く、心優しい女の子で、こういうことに悲しめる子ども特有の気持ちの描写が物語を繊細にしています。 続き https://kodomonohonnnomori.hatenablog.com/entry/2018/12/11/1158262019/02/13
みみこ
1
児童書だけど、考えさせられることがある、心温まる話だった。2016/07/03