内容説明
18世紀末年、ラヴォワジェが、水が酸素と水素の化合物であることを明らかにするまで、人々は2000年もの間、アリストテレスの唱えた4元素説を信じていた。彼は、化合物の命名法を体系化するなど“現代科学の父”といわれる偉大な業績を残しながら、徴税請負人の職についていたため、フランス革命の犠牲者となり、断頭台に消えた。ラヴォワジェが現代科学の父とよばれるのに対し、ほぼ同時代の化学者ドルトンは『化学の新体系』を著して“近代原子論の父”といわれるようになった。しかし、天才はだのドルトンが化学に注目したのは27歳のとき。それまでは気象学に熱中しており、21歳のときからつけ始めた気象観測日誌は生涯続けられ、記録は20万回以上にも。1844年7月26日、この世を去った日の日誌にも「本日小雨」と記している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nbhd
11
なんていうか、画風が異色で、「まんが道」に挿入される「トキワ荘の誰かのマンガ」っぽくて大好き(…誰か、思い出せない)。ロード・トゥ・ドルトン先生 a.k.a.「脱フロギストン論争」は、すさまじくおもしろいので、今年の勉強課題にすることにしました。そういや「空気の発見」っていう本があったなぁ、あれ今読まなきゃ、っていうぐあい。フランス革命でギロチン処刑される大化学者ラヴォワジェは、徴税人としても優秀、人民支配も”科学的”だったみたいで、そこらへんが気になっている、オレ35歳。2018/12/22
けいこん
3
まあまあよく解る展開だったけど、面白くはなかったな。人物史なのに、キャラが立ってない。プルーストーリーとラヴォワジェの見分けがつかない。ドルトンとゴフ先生の話ももっと掘り下げるべきだし、研究のエピソードと展開が薄すぎる。巻末の解説の方が面白かったが、だったら漫画いらないじゃん。2015/02/15