感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロビン
16
「教えるとは希望を語ること 学ぶとは誠実を胸に刻むこと」との言葉で知られ、また地下生活の中で書かれ1945年に刊行された『フランスの起床ラッパ』で広範な民衆の共感を集め、フランス詩史上稀に見る成功を収めたルイ・アラゴンの詩集。半世紀にわたり共産党の党員であり、若い頃はシュールレアリズムの詩を書いていたが、戦争の中で社会意識に目覚め、民衆に届きやすい作風の詩を書き始めたところなど、チリのパブロ・ネルーダと似ている。「薔薇と木犀草」ではキリスト教徒と共産党党員双方のレジスタンス運動の敢闘を歌いあげて感動的だ。2020/07/03