内容説明
生まれつき、羽のはえていないガチョウの女の子、ボルカ。せっかく毛あみのセーターをあんでもらっても、仲間はずれにされて、とうとうひとりぼっちになってしまいます…。バーニンガムのデビュー作で、1964年ケイト・グリーナウェイ賞受賞作。4歳から。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
290
ロンドンの絵本作家、ジョン・バーニンガム作。これが彼が手掛けた絵本のデビュー作なのだが、なんといきなりケイト・グリナウェイ賞(1964年)を受賞した。お話は、アンデルセンの『みにくいアヒルの子』にちょっと似ていて、羽毛のないガチョウのボルカが、それ故に仲間に入れてもらえなかったのが、最後は幸せに…というもの。この絵本の取り柄は、やはり絵にあるだろう。絵は太い黒の描線に、描き殴ったような力強くラフな色付けがなされたもの。美術的にも優れたものであり、そうした点が高く評価されたのだろう。2024/06/10
本と映画
30
キューガーデンに行ったら絵本の中のガチョウに会える(かもしれない)なんて、英国生まれらしくていいなあ。この線描、好きです。2014/10/12
アナクマ
26
(羽のない)ボルカはとべなかったのです。いかないで、ボルカは、ひっそりかくれ、みんなの出かけるのを、見まもっていました。ボルカがいっしょじゃないなんて、だれも、気がつきませんでした。◉やがて新しい仲間たち、ロンドンのキュー植物園への船旅につながるのだけど、絵本によくあるこのパターン、せつない。◉ジョン・バーニンガムの出発点。2019/07/19
マツユキ
21
図書館で見つけたら読んでしまうジョン・バー人ガム。仲の良いガチョウ夫婦の間に生まれた子供たちの中で、ボルカだけは羽がなく…。心配する両親ですが、そこで止まっちゃったのね。家族と一緒にいることが、幸せじゃない。新しい出会いに感謝して、前向きに頑張る主人公に感動しました。2023/03/02
Miki
21
みんなちがって、みんないい。金子みすゞさんの詩を思い出した。自分がボルカのときは、頑張ろう。自分がフェルディナンドのときは、ボルカと一緒にいてあげよう。いつでも、一人じゃないよ。2014/03/16