海外秀作絵本<br> うさぎの島

海外秀作絵本
うさぎの島

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  • サイズ キガイ判/ページ数 1冊/高さ 32cm
  • 商品コード 9784593501847
  • NDC分類 E
  • Cコード C8797

内容説明

うさぎ工場に、年とった灰色うさぎがいました。工場暮らしがあまりに長すぎて、この灰色うさぎは、外の世界で花が咲いたり、雨や雪が降ったりすることを、すっかり忘れていました。ある日のこと、外から小さな茶色いうさぎが工場に送りこまれてきました。怖くてふるえている茶色うさぎをみて、灰色うさぎは勇気をふりおこし、外につれだしてあげます。外は甘いかおりにみちた夏の夜…けれども野に出てはみたものの、灰色うさぎは、ほし草のにおいをかいでは、「へんなにおいだ」といったり、小川の流れをベルトコンベアとかんちがいしたり、しまいには犬に追いかけられたり…あまり怖い目にあうので、灰色うさぎは何不自由ないうさぎ工場でのくらしが、なつかしくてたまらなくなりました。…野の自然や動物を愛し、自然破壊に対して警鐘を鳴らしつづけてきたミュラーとシュタイナーのコンビが、うさぎを主人公に見ごたえのある絵本に仕あげました。6歳から。

著者等紹介

シュタイナー,イエルク[シュタイナー,イエルク][Steiner,J¨org]
1930年10月、スイスの北部にあるビールに生まれ、ベルンの師範学校をでて、この町で教師をしながら作家として活動していた。主にテレビやラジオの台本を書いていた

ミュラー,イエルク[ミュラー,イエルク][M¨uller,J¨org]
1942年10月、スイスのローザンヌに生まれ、チューリッヒとビールの工芸学校で商業美術を学んだ。はじめ広告代理店で働いていたが、現在は独立。子どもの本の分野では最初の作品である組絵「毎年圧搾ハンマーがくりかえし打ちおろされる―変わりゆく風景」でドイツ児童図書賞を1974年に受賞し、それ以来つぎつぎと、機械文明による自然と人間性の破壊に対する批判をこめた作品を発表して、高い評価をえている。現在はフランスのブルゴーニュに農家を買って住んでいる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

117
一読して子どもはどう考えるのかなあという感じがしました。建物の中に飼われていた灰色ウサギのところへ小さな茶色ウサギが来て二匹で脱出します。ただ灰色ウサギは外がこわいところだということで元に戻ってしまいます。茶色いウサギはそのまま野原に残ります。ウサギに表情がないのが何か物語りも怖くしている気がしました。2021/03/23

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

103
ずっと一緒にいたかったけど、別々の道を行くことになった親友。いつか、いのちが終わるとき、思い出すだろう。君と別れたあの場所と君の表情を。この絵本が突きつけるのは『選択』。大切なものは何ですか? どんな風に生きたいですか? いままでの自分を捨てられますか? 食肉工場で出会った灰色の大きなうさぎと茶色の小さなうさぎの物語。何かを始めるのに遅すぎることはないと信じているけど、それには前提条件があるのだということを再認識した気がしました。深く心を抉られました。1984年12月初版。2015/10/12

ゆうゆうpanda

37
うさぎ工場で長く飼われていた灰色うさぎ。新しくケージに入ってきた小さい茶色いうさぎに促され、壁の穴をかじって外の世界へ。しかし、長年ケージで飼われていた灰色うさぎは野生を失っていた。タンポポの葉を食べることにすら抵抗を覚えるほどに。身を寄せ合って眠るなど友情を育みながらも、二匹は別々の生き方を選ぶ。未来が全て見通せるものなら、灰色うさぎはこんな選択をしなかっただろう。うさぎ工場の本質を知った時、茶色いうさぎと過ごした時間がせめて良い思い出として浮かびますように…作者近影からも強い信念と社会性が伺える物語。2015/11/03

emi

37
ピーターラビット愛好家はもちろん知っていると思うけれど、ピーターのパパを初めて知った時はかなりの衝撃だった。もちろんパパはこの絵本に出てくる灰色の建物にいたわけじゃない。でも、うさぎって人間の都合で命運を左右される生き物のひとつだと思う。この絵本が伝えたいのは、うさぎの命運から見える、自分の土台は何で出来てるか知ってる?ということ。幸せにも種類があるし、多くを知っていることが必ずしもより良い選択ができて幸せになることとイコールじゃない。土台が違えば上に建てるものも変わる。月夜の別れの後が胸をしめつける物語2015/10/21

小夜風

32
【図書館】こ~れ~は…。うさぎ好きさんは読んじゃダメ。胸が張り裂けそうになりました。先に読んだ「ぼくはくまのままでいたかったのに…」は、まだ終わりに救いが見えましたが、こちらは救いがない…(涙)…。絵がとてもキレイで、うさぎたちが可愛くて…だから尚更辛かったです。2014/05/21

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