内容説明
うさぎ工場に、年とった灰色うさぎがいました。工場暮らしがあまりに長すぎて、この灰色うさぎは、外の世界で花が咲いたり、雨や雪が降ったりすることを、すっかり忘れていました。ある日のこと、外から小さな茶色いうさぎが工場に送りこまれてきました。怖くてふるえている茶色うさぎをみて、灰色うさぎは勇気をふりおこし、外につれだしてあげます。外は甘いかおりにみちた夏の夜…けれども野に出てはみたものの、灰色うさぎは、ほし草のにおいをかいでは、「へんなにおいだ」といったり、小川の流れをベルトコンベアとかんちがいしたり、しまいには犬に追いかけられたり…あまり怖い目にあうので、灰色うさぎは何不自由ないうさぎ工場でのくらしが、なつかしくてたまらなくなりました。…野の自然や動物を愛し、自然破壊に対して警鐘を鳴らしつづけてきたミュラーとシュタイナーのコンビが、うさぎを主人公に見ごたえのある絵本に仕あげました。6歳から。
著者等紹介
シュタイナー,イエルク[シュタイナー,イエルク][Steiner,J¨org]
1930年10月、スイスの北部にあるビールに生まれ、ベルンの師範学校をでて、この町で教師をしながら作家として活動していた。主にテレビやラジオの台本を書いていた
ミュラー,イエルク[ミュラー,イエルク][M¨uller,J¨org]
1942年10月、スイスのローザンヌに生まれ、チューリッヒとビールの工芸学校で商業美術を学んだ。はじめ広告代理店で働いていたが、現在は独立。子どもの本の分野では最初の作品である組絵「毎年圧搾ハンマーがくりかえし打ちおろされる―変わりゆく風景」でドイツ児童図書賞を1974年に受賞し、それ以来つぎつぎと、機械文明による自然と人間性の破壊に対する批判をこめた作品を発表して、高い評価をえている。現在はフランスのブルゴーニュに農家を買って住んでいる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
ゆうゆうpanda
emi
小夜風