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ぼくはくまのままでいたかったのに…

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  • サイズ B5変判/ページ数 1冊(ペ/高さ 26X26cm
  • 商品コード 9784593500802
  • NDC分類 E
  • Cコード C8797

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa@レビューお休み中

135
軽くショックを受けた。絶望したといってもいいのかもしれない。まずはタイトルからして絶望に満ちあふれている。『ぼくは くまのままで いたかったのに』なのだから…。つまりは、熊であるはずなのに、熊でいることができなかったということだ。それは、表紙のセンセーショナルな絵を見てもわかることだ。なにやら、熊らしきものがカミソリで毛を剃っている。鏡に写る熊はなにかを諦めたように無表情で毛を剃っている。しかも、鏡には怖い形相をした人間が腕組みをして立っているのだ。ここは刑務所なのか、それともなにかの収容施設なのか…。2014/05/14

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

115
くまが冬眠から覚めると、暮らしていた森はなくなって、灰色の工場が建っていました。くまは「薄汚い怠け者」となじられて、工場で働かされそうになります。人間だけでなく、動物園やサーカスのくまも彼のことを否定します。「本物のくまは檻の中にいるものだ」「踊れないくまなどいない」と主張します。アイデンティティを奪われて、人間らしさを身につけていくくま。周りが言う通りの、死んだ目をした薄汚い人間になっていきます。痛烈なアイロニーに満ちた怖い絵本。生きていくのに必要なものは何かと考えさせられます。1978年10月初版。2015/10/23

KAZOO

114
これもイエルク・シュタイナーとイエルク・ミュラーによる絵本で日本で3冊しか紹介されていない絵本の1冊です。以前に読んだ「うさぎの島」と同じような感じでくまのままでいたかったのに工場で働かされて…という話で最後はまた冬眠に戻ります。「うさぎ」と同じような主題であって自然を重視するドイツの緑の党のイメージ的な感じがします。考えすぎかもしれませんが。2021/03/26

のっち♬

108
冬眠から目覚めたら穴ぐらの外に人間が工場を建てており、強制的に労働者にされてしまう「ぼく」。クビにされて行き着いたモーテルでは"くまだから泊められない"ときた。複雑かつ緻密に描かれた工場内部やモーテルの冷ややかに黒光りしたソリッドなタッチは、荒涼としたストーリー性を絶妙に体現している。アイデンティティの危機に瀕するプロセスは文学的な手法で、シュタイナーとミュラーのコンビの持ち味が相乗効果を発揮した傑作だ。こうした問題は一度リセットすると、本能が思考よりも素直な答えを提示してくれる。風刺的かつ哲学的な絵本。2024/04/17

紫綺

106
5歳からの絵本。くまをくまと認めてもらえない、自分を自分と認めてもらえない、可哀想なくまの物語。自分を取り戻せてよかったね♪2013/12/08

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