出版社内容情報
朝起きると、私の家の机の下でうさぎがしんでいました。埋めてあげようと外に出ると、うさぎの体が輝いて見えました。まるで「鹿皮色(ルーピースー)みたい」。私はルーピースーの絵を描いて、庭に埋めてあげました。1年後に土にかえったルーピースーで野菜をつくって、みんなでいただこう。そう考えるとわたしは心からルーピースーがうらやましいと思いました。自然のなかにある死と再生を、静かに鮮やかに描いた1冊。2006年小学館より刊行された絵本を、新たな表紙で判型を一回り大きくしした新装版。巻末に書き下ろしの「小さなうさぎの物語」を掲載。
内容説明
自然のなかにある死と生を、静かに鮮やかに描いた美しい絵本。
著者等紹介
どいかや[ドイカヤ]
土井香弥。1969年、東京都生まれ。東京造形大学デザイン学科卒業。『アイヌのむかしばなし ひまなこなべ』(文・萱野茂/あすなろ書房)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@鬼畜ヴィタリにゃん
55
ルーピースー=鹿皮色の中国語読み。亡くなってしまった野うさぎのルーピースー😢😢😢絵を描いてあげて、お花いっぱいにして埋めてあげた。1年後、ルーピースーは土に返る。そしたら、その土で野菜を作ってみんなで食べよう。。。生き物はそうやって命を循環させている。2024/09/23
ヒラP@ehon.gohon
12
【再読】大人のための絵本2024/04/09
takaC
11
どいかやさんの訴えたいことは伝わりました。2024/04/29
遠い日
10
新装版にて。机の下で亡くなっていた子うさぎを弔う。鹿革色の子うさぎに、その色をいうルーピースーと名前をつけ、何枚も何枚もスケッチをしては、その絵といっしょに埋めてあげた。命の廻りと力強さを描き切った作品だと思います。うさぎが土に還り、その土で育てた野菜をいただくことを決める。死は決して終わりではなく、次の命への始まりなのです。2024/03/10
たくさん
3
自然のお話なのかなと手に取ったら深い話でびっくりした。ルーピースーというのも中国語だったのね。私は死んだら自分の姿をあんまり写真撮ってほしくないし絵をかいたりしてほしくもない。埋められたところから何か栄養になって誰かの役に立っても幸せには思わない。私の感性では共感できなかったけれど、なんでそこまでこの子に思い入れができたのかとかの理由があればあなたもこういうように弔って上げれるかもしれない。2023/11/16