出版社内容情報
ついに首都の結界が破られた。天然の火を携えて、首都へ侵入する〈蜘蛛〉。人々に恐怖が訪れる中、煌四は自ら開発した打ち上げ機が〈蜘蛛〉を殺戮するさまを目の当たりにする。
燃え上がる地上に降り立つ、白く光る少女〈揺るる火〉のまなざし。「…もう十分に死んでしまったのに。まだ殺し合いをする」。
水に棲み、なまぐさい息を吐く、人ではなくなったものたち。そして姫神の”依巫”として、神族に連れ去られた綺羅の運命はーー? 怒涛のシリーズ第三弾。
内容説明
ついに、首都の結界が破られた。天然の火をたずさえて行進する“蜘蛛”を、空から迎撃するいかずち。新たに体を作り変えられる人々。死後に救いを見出そうと願う者たち…。この世界を存続させようと、さまざまな思惑が交錯する中、千年彗星“揺るる火”が、帰還する―。
著者等紹介
日向理恵子[ヒナタリエコ]
児童文学作家。日本児童文学者協会会員
山田章博[ヤマダアキヒロ]
漫画家、イラストレーター。京都精華大学マンガ学部客員教授。第27回星雲賞(アート部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
93
〈揺るる火〉の帰還。様々な動きが交差する。混乱が続き満身創痍の仲間達。今後の展開が気になる。早く続きが読みたい。2020/01/27
☆よいこ
80
児童書。YA。ディストピア・ファンタジー▽火を見ると人体発火する病原体に侵された「人間」は、異能を操る「神族」に管理され奴隷のように生きている。神族から追放され森で暮らす「蜘蛛」は、自身を虫に噛ませることで火への耐性を得て、神族を滅ぼす為に叛乱の狼煙をあげた。村から首都にでてきた娘、灯子は少年神に気に入られる。首都の結界が破られ森から炎魔と蜘蛛が入り込んできた。煌四の開発した雷火は多くの蜘蛛を殺す。地に降りた千年彗星<揺るる火>は枯れた少女の姿をしていた▽前巻読了から暫く空いたので駆け足。暗い戦闘巻2023/05/22
本詠み人
77
「人間は力を使ってものを作る。そして争う。破壊をつくしたあとに立ちなおる」現代にもある“かの国”の殺戮を思う。この物語の中でも“千年彗星 揺るる火”が地球に帰還することから起こる殺戮は止まらない。神によって、炎魔によって、蜘蛛によって、蜘蛛に唆されたヒトによって。誰が味方で誰が敵なのか、どこが安全なのか傷ついた彼女らには分からない。空腹で眠らず傷だらけで応戦する彼女らの混乱が文章にはり付き、どうにも辛い読書だった。この世界にどんな結末が待っているのか…最終巻へ続く2023/01/28
mocha
73
ほぼ丸ごと闘ってる巻。2巻読了から時間が空いたため、その熱量に馴染むのが難しかった。これは続けて読むべき!完結したら1巻から読み直したい。2020/02/16
ゆみねこ
69
千年彗星「「揺るる火」を巡り、人間と神族・蜘蛛が怒濤の戦いに突入する。痛々しい場面の連続で、どう物語が収束して行くか気になるところ。クンの健気さにぐっときます。さて、最終巻を楽しみに待ちますか。2019/12/02