出版社内容情報
美しく、不思議な「声」で相手に強い暗示をかけ幻覚を見せることのできる少年・辛島は、その特異な声を生かし「狐」の面で正体を隠しながら警察に協力していた。そんな危険と隣合せの辛島が心配な国府は、力になりたいと申し出るが…!? 近づき始めた二人の距離。果たして国府の想いの行方は!? 2008年5月刊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さとまみ(コミックス&BL小説専用)
29
満足です。ゆっくり時間が流れるようなお話は好きです。緑川センセの良さが楽しめました。2018/03/31
あっこっこ
21
緑川先生の作品は、画面に漂う空気感、心情描写が素敵です。夏目友人帳も好きだけれど、以前読んだ緋色の椅子があまりに素晴らしく、これも思わず手に取った一冊です。隣に誰ががいてくれることはとても暖かく、時に失うことを恐れ、ひとりになろうとしてしまう。独りではなくなった辛島と国府の未来が幸せであるよう願っています。2019/08/31
呉藍
11
辛島の「自分でも役に立てること~」と頑張る姿が健気でときどき寂しい気になる。そんなとき国府が無鉄砲なくらいに頑張ってくれるとほっとします。ラスト近く、あなただけは死んじゃダメだよ!と思わずぎょっとするところアリ。まったく驚かせやがってと思いつつ、死ぬわけにいかないと一番思ったのはきっと彼自身なんだろうなあと。登場人物がみんな優しくてあったかい話でした。2010/12/24
香子
9
辛島くんが少しずつ周りの人たちに思いを話せるようになっていくのが、読んでいて嬉しかった。危うさを人一倍抱えながら生きていく彼だけど、周りがいるから大丈夫。最後のイラストが綺麗できゅんとしてしまう。2011/11/28
fukuosaru
8
あっという間だった…(^o^;)もっと読みたかったような、でもとても素敵なラストで良かったような…f(^_^;)好き、だけでなくその先の不安にも触れていて、でもこの二人ならと思わせてくれました!!坂もっち視点と川口さん視点もあって、それぞれの物語がしっかり重なって厚みを増していてとても良かったです!!2013/11/06




