内容説明
初恋の男に残酷な拒絶を受けてから8年。以来、脇目も振らず職務に邁進してきた椎名雪人は、異動先の京都府警本部で愕然とした。宝坂眞―かつてチェロ弾きだった年下の彼が、雪人を振った男が―上司として現れたのだ。予想だにしない事態に雪人の頭は混乱を極めたが、その顔を目にしてしまえば、捨て切れなかった恋情は呆気なく再燃した。けれど、宝坂の左手の薬指には、彼が誰かと誓った愛の証が燦然と煌めいていて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも*
37
初恋を引きずりまくってる椎名にイラッとしながら読んだけれど従兄弟の貴文がいいキャラしてて好きだなー その貴文の名演(?)のおかげで二人が進展したんだからもっと出て来てほしかったな。 二人の関係は険悪ムードからの出発でなかなか甘くならないので延々椎名がぐだぐだしてるのかと思ったら実はな展開なのは楽しめたかな。 いざ想いを通わせたと思ったら変態全開(?)な宝坂に苦笑い… 初っ端から行き成りな要求にはちょっと違和感あるなーと思ったらその原因を貴文が作っていたのには笑った。小鳩はウザかったけど…→続く2014/05/18
そらねこ
31
流石です。鳥谷しずさんの変態攻め(笑)ジェントルマンかと思いきや、変態でした(;^_^A アップダウン激しい~。キャラが突き抜けてるトコが素敵です(笑)受けの女々しさとか嫉妬深さとか分かるんだけどでも…的な部分が話の流れを作ってるんだけど、でもやっぱり好きになれない女性的な部分も。まぁ、全部攻めのせいなんですけどね。しかしそれも攻めの変態さに全部吹っ飛びました。そんなんでホントに好きなの??とビックリするくらい…強引で凄かった…。好きというよりゲイビ的な…。なんて書いてる割には楽しく読了しましたよ?2017/11/28
きょん
26
やはり「作者の本質は処女作に出る」って本当なんだなあと再認識した一冊。鳥谷さんの描かれる変態攻めは初めから健在なんですね。前半のすれ違いもハッピーエンドが待ってると思えば美味しかったです。しかし、小鳩くんウザい。貴文さんが余計なことは言ったとしても、一番イイ男なんじゃないかと私も思います。名前しか出てないけど菫さん、男を見る目があるのね。2014/05/09
のこ
20
再読。初めて読んだ鳥谷さん。切ないお話を求めて読んでみたら、ちょっと変態さんのお話(笑)だった。切なさと変態H?一粒で二度美味しいのが鳥谷さんだとこのあと他の作品でも知りました。このお話は変態ぶりはおとなしめ?鳥谷さん入門編としてお薦めします。2015/06/15
リリー
19
迷宮まさに言い得て妙ってくらい、受がぐるぐるぐ〜るぐる攻に嫉妬してました。いわゆる初恋こじらせ系です。警察庁のキャリア×元財務省官僚のノンキャリ刑事。今回の鳥谷さん的変態ポイントは…受も攻も水分過多なところ⁉︎なのかな??笑2016/03/23