内容説明
矢方怜は、日本特区所属の情報捜査工作員。軍事的に有用な特殊で強大な能力を持っているが、世間にはその存在は秘匿されていた。特殊な能力のためか、無口で無表情、無感情。周囲の物事にも無頓着で、生きているという感覚も稀薄な怜。そんな怜が就寝前の安眠のためバーチャルSEX装置を起動させると、突然相手が見知らぬ男に変化し「君を探していた…」と口づけを受ける。怜は、激しい胸の鼓動を感じ戸惑うが、三週間後、その男が極東ロシア軍の医師として実際に目の前に現れさらに動揺してしまう。男は丹沢斎と名乗り、「久しぶりだね、やっと会えた」とまるで自分を知っているかのように語りかけてきて…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも*
49
最後までドキドキしながら読んでしまった。 近未来の話でサイバーテロに対応するチームの要となる怜と共同演習と言う形でやってきた斎との関係が徐々に明かされて行くにしたがって斎のやるせなさが辛いけれど17年かかって迎えに来る想いの深さは良かった。 恋愛面は別れた時が子供だったのに再会してからの展開がちょっと速い気がしたけれど半ロボットみたいな状態だったからしょうがなかったのかな。 無意識のサインの所がいい。 サイバースペースで戦うのは『マトリックス』を思い浮かべながら読んだ。 →続く2014/11/24
きょん
39
ブラック読む気分に中々ならずに積んでましたが、面白かった!サイバーテロを防ぐ戦いのシーンなんてアニメで見たら派手で楽しそう。『昴』のメンバーのラフも皆カッコイイです。そして、主役二人の関係性も運命的で引き裂かれる子供時代のシーンは思わず泣けたし、傷つけられ遠ざけられても苦難を乗り越え戻ってくる攻めも素敵でした。2015/05/14
de sang-froid
37
SFBL。2049年極東ロシア特区将校・斎(上)は17年間、情報操作工作班『昴』を率いる怜(下)を探し続けていた。素敵な表紙のイラストに惹かれて購入。執着攻は頼もしいが、怜と『昴』のメンバー、特に槇、斎と部下・ボリゾフとの絡みなど、魅力的な脇キャラをもっと楽しみたかった。怜や斎がいなくなって極東地域荒れそう。2014/11/26
たべもも
37
★★★★☆。作家買い。かわいさんの花丸blackに驚いたけどあくまでかわいさんの世界観でした。ちょっと安堵。幼い頃に将来を誓い合った2人が引き裂かれ、ようやく探し当てた受けは薬物等で記憶を無くしていて…、といった再会モノですが、攻めの執着が最高ですね〜。幼い2人の過去話も可愛いし、巻末の短編もまさに共依存て感じで鷲掴みされちゃいました。円陣さんのイラスト(特に口絵!!)が神でした。2014/10/24
このん
26
(2014年11月4日3914)近未来のサイバー攻撃など…なかなか入り込めない理解するのが難しいお話でした。。幼い頃の怜と斎は両親がなく施設で暮らしていたが、潜在能力や身体能力を高める施設で訓練させられ無理矢理引き離された。斎は17年後に漸く怜と再会したが薬漬けで過去を思い出せずサイバー攻撃の闘いを続けていた怜。まあ色々あるんだけどね。斎が怜の事をとても大切に思っているのは理解出来た。他の部分がしっかり頭に入らないままに読み終わりました。表紙絵は素敵です。2014/11/04