出版社内容情報
「貸せぬものはない」貸し物屋の店主・庸。ある日、侍が行李を借りたいと来たがその様子を不審に思い…。可愛い顔にべらんめえ、人情とおせっかいで店を切り盛りする、若き娘店主の痛快シリーズ最新刊。
2016年1月刊。
内容説明
貸し物屋・湊屋を切り盛りする娘、お庸は、器量は良いのに口が悪いと評判。行李を借りにきた侍の態度を不審に思い、持ち前の好奇心とおせっかいで世話を焼く「行李」。知り合いの大工の息子が誘拐されたと聞き、知恵を働かせて解決に走る「拐かし」など、べらんめえでも心根が真っ直ぐなお庸の活躍が爽快!江戸を舞台に不思議だがホロリとくる四編収録。
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年、岩手県生まれ。2000年『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー。同年『エリ・エリ』で小松左京賞を受賞。14年、歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
98
貸し物屋お庸 娘店主「捕物に出張る」3巻。少しずつ進化していくお庸さん、神坂家の動向と清五朗の関係が気になりますね。2018/08/28
はにこ
34
着物を入れるための行李を浪人に貸す、拐われた大工の子供を助ける、指定された模様の子猫を探す、霊を退散させる。の4編。お庸の口調にも慣れたせいか、このシリーズの中では一番良かったかも。猫を飼っているので、貸し猫探しにはジーンと来てしまった。主である娘の為に死力を尽くす五右衛門が健気すぎる!お庸が命を狙われている?次が気になる。2020/11/07
ベルるるる
34
お庸の弟の幸太郎が健気でかわいい。お庸だって辛いけど、同じように両親を失った幸太郎だって辛い。それでも亡き父の跡を継ぐために大工修行に頑張っている。姉が家を出て寂しくても頑張っている。お庸さん、幸太郎に会いに行ってあげてね。2018/09/01
み
28
さくさくと♪飼い主を想うニャンコ~亡霊まで登場した巻でした(^^;そっち系に行かなくてもイイのに。忘れてるのかもですが、あのお武家さまって何だ???2018/03/23
ネムコ
27
面白さが安定してきました。知り合いの息子が誘拐される「拐かし」と、亡霊てんこもりの「亡魂の家」が面白かった。そしてアンソロジーに収録されていた「貸し猫探し」が再録。ストーリー知ってるのに泣いちゃったよ!通勤電車の中だったのに! そして今回は新しい設定が。お庸ちゃんは大工の棟梁の娘じゃなかったの?!店長との仲が進展するかも気になる。次作が楽しみです。2016/01/20