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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
42
2020年刊。panpanya氏の漫画は大好き。『筑波山観光不案内』は現実と幻想が混じり合う50ページの作品。商店街の福引きで当たった筑波山ツアーへと、ハイテクな旅券とレトロな鉄道で向かう。懐かしさ溢れる参道は迷宮になっており、その先にはガマの油を使った擬似科学の世界。panpanyaワールド全開で、どこまで本当か筑波山で確かめたくなった。『坩堝』では、何でも買い取ってくれるリサイクル店の奥がやはり迷宮。古物の発する妖気が押し寄せる光景が堪らない。ホラーと違って基本的に明るい雰囲気なので安心感がある。2022/01/01
kei-zu
33
取材に基づく「筑波山観光不案内」が楽しい。秋葉原から筑波に向かう流線型の妄想TX、カッコいいです。 造成された土地の下に存在する路地を迷う「新しい土地」は、人の暮らしについて(ちょっとだけ)考えさせられる。 表題作にも描かれたように、私たちの暮らしの裏側には(ちょっとだけ)秘密があるのだ。2021/05/01
二戸・カルピンチョ
25
ずっとこの方の本、読んでみたかったんです。この発想と想像、現実と虚構、バランスの良さが丁度よい。丁度よく心に引っ掛かる。幼い頃の発想力を持ち続けることができたら、こんな風な作品ができるのかな。スクリーントーンを使わず描き込まれている街や住宅街、アングルがとてつもなく良いです。2023/12/10
阿部義彦
23
panpanya先生の既刊10冊の内最後に残った1冊を読了。これこそ一番考現学に近い題材で、不動産、観光地、住所、坂道探検など斬新な題材を縦横無尽に料理してます。満腹!ツチノコがなついてしまう話も良かったけど何よりも長編の力技に圧倒されたのが『筑波山観光不案内』です、筑波と言えば蝦蟇の油で、ここでは蛙人間が言語を発します、他の短編でも魚が言葉を発するのも有りましたよね。蝦蟇の油が伏線となってるし、山頂付近の秘密建築設備にも驚愕、案内人の切符君も素晴らしいアシスト!おむすびの転がる話も世界観変わるわで最高!2024/01/20
Naah
17
背景の書き込みがえげつないぐらい細かいのにキャラクターは筆圧が弱くほわっとした感じで描かれてるから逆に目立つというか、絵に不思議な雰囲気がある。内容はエッセイのような作り話笑。着眼点とかものの見方が面白くその設定だったり説明が細かいのが好き。カバーの裏側まで凝っていて沢山楽しめる1冊。2021/05/08