はるを呼ぶ

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  • サイズ 46判/ページ数 246p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591189276
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

海沿いの小さな田舎町に暮らす晴奈は、高校三年生。母親と二人で戸建て住宅に住んでいる。母親は、晴奈のことを「小春」と呼ぶ。小春は晴奈の姉で、高校三年生だった10年前に忽然と姿を消してしまった。警察をはじめ、町を挙げての捜索も実らず、いつしか「小春は神隠しにあったのだ」と町中で噂されるようになり、晴奈の一家は周囲から避けられるようになっていく。さらに小春の失踪が原因で母親は精神の均衡を崩し、父親は家を出ていってしまった。それ以降、晴奈は家を一歩も出られなくなってしまった母親と、ふたりでずっと暮らしている。当然のように、晴奈も学校で疎外されていたが、人一倍熱心に勉強に励み、生徒会の活動にも参加するなどして、指定校の推薦枠を獲得することに成功する。「この町を出る。ここから逃れる」。姉の失踪以降、その思いだけが晴奈を支えていた。高校卒業が迫ってきたある日、晴奈の帰宅途中に、海沿いの公衆電話が鳴り出す。ある予感におののきながら受話器を取る晴奈。そこから聞こえてきたのは、10年前に失踪した姉の声だった…。


【目次】

内容説明

無人の公衆電話から聞こえてきたのは、”神隠し”にあった姉の声だった…。10年前の姉の失踪がきっかけで崩壊した晴奈の家族。彼女を取り囲む状況は、突然の”姉”からの電話によって、激しく動き始める。いま最注目の作家による、深い感動の物語。

著者等紹介

実石沙枝子[ジツイシサエコ]
1996年、静岡県生まれ。『踊れ、かっぽれ』で第11回ポプラ社小説新人賞・奨励賞受賞。2022年『きみが忘れた世界のおわり』(『リメンバー・マイ・エモーション』から改題)で第16回小説現代長編新人賞・奨励賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

121
お初の作家さん。高校三年生の晴奈の現状が重くて切ない。10年前に「神隠し」にあった姉・小春の件で壊れた母に家を出た父・・小さな町に暮らす家族の崩壊と再生。春奈が背負った10年を思うとあまりにも苦しいのだ。突っ込みどころは多々あるものの、春奈の感情に沿って一気に読んだ。噂話や学校やご近所の視線が私にも刺さるようで、いや~な気分になったが、結末は悪くない。自分が失望した大人になりたくなくてと言う姉の元彼・学の妻・頼子が一番好き!2026/03/25

Ikutan

60
10年前に姉が失踪してから、母は心労で寝込んでしまい、父が家を出てしまう。地域住民からは村八分の仕打ちを受け、8歳から10年間、孤独な春奈は、ヤングケアラーとして、荒れた家でギリギリの暮らしを送っていた。ある日、鳴っている公衆電話に出ると失踪した姉の声が。姉のアドバイスに従ってみると…。前作の「マッドのイカれた青春」がよかったので、こちらも読んでみた。実石さん、読みやすくて瑞々しい文章は魅力ですが、今回はストーリーに違和感があって入り込めなかった。次回作に期待ですね。2026/05/05

えんちゃん

58
10年前に忽然と消えた姉。母は精神を病み、父は家を出た。世間の晒し者になりながらも、抜け殻となった家族を死守する女子高生の、孤独と痛みの青春物語。ダメすぎる大人たちに今年一番キレた。母親も近所のヤツらも大概だけど、なんなんだよこの父親。最低。ロボットなのかってくらい心がない。いやロボットに失礼か。怒りで目がチカチカした。スーパーでの晴奈の絶叫が素晴らしくて胸アツだった。やっぱり実石さんの物語は青春の叫びが秀逸だと思う。あのとき言えなかった本当の気持ちを代弁してくれるかのよう。2026/05/12

ぼっちゃん

53
10年前に姉が失踪し、母親は精神の均等を壊し、父親は家を出てしまったので、8歳から何とか母を支え高校生になった主人公の物語。父親は身勝手だし、母親もまだ小学生の妹がいるのに。。。最後は希望が見えたが、それなら家庭が崩壊し、妹に全部背負わす前に何とかしろよと思ってしまった。【図書館本】2026/04/19

まる

30
十年前に理由も判らず姉が失踪し、そのせいで母は引きこもり泣き続け、父は家を出てしまう。家の中は荒れ、町の人からは村八分にされながらも、残された8才の晴奈が母の面倒を見ながら十年間歯をくいしばりひとりで生きてきた。  図書館のティーンズのコーナーにあって文章は優しいけれど内容はヤングケアラーの苦しみそのもの。「お姉ちゃん」と呼ぶ姿に胸が痛む。  最後は明るい光が射して救われるが、いたいけな少女を見捨てた父、無視し続けた町の人々、みんなクソ。晴奈はもう帰ってこなくて良いからね。 2026/05/07

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