こつこつ、オムレツ

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こつこつ、オムレツ

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  • サイズ 46判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591188620
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

製菓専門学校在学中に若手パティシエの登竜門であるコンテストに入賞、
就職した老舗ホテルでも注目を集めるなど、前途洋々だった田城陶子。
だがパワハラ疑惑のあるカリスマシェフに叱責されたのと時を同じくして、
ポシェ(絞り袋)が扱えなくなる。
ついた診断名は、局所性ジストニア。
イップスとも呼ばれ、ある特定の動作ができなくなる運動障害だ。
人生を賭してきたお菓子作りができなくなった陶子に、
知人のライター・小瀬が、「思い出のオムレツ」について
聞き取る取材に付き合わないかと声をかけてきた。
病で引退したオーナーから受け継いだ街の洋食屋のプレーンオムレツに、
高校時代の恩師が教えてくれたスパニッシュオムレツ、
隠し味が秘密の亡き祖母のふわふわオムレツ……
さまざまな人生模様と彼らを変えた味の記憶を辿る中で、
止まっていた陶子の時間は少しずつ動き出す――。
働き始めたばかりの若者の葛藤と成長を繊細に描く、
心に沁みる希望と再生の物語。


■著者プロフィール
太田忠司(おおた・ただし)
1959年愛知県生まれ。81年に「帰郷」で「星新一ショートショート・コンテスト」優秀作を受賞。
90年、長編ミステリー『僕の殺人』で作家デビュー。2004年、『黄金蝶ひとり』でうつのみやこども賞受賞。
17年、『名古屋駅西 喫茶ユトリロ』で日本ど真ん中書店大賞小説部門3位。
他の著書に、グルメミステリー「ミステリなふたり」シリーズの他、『奇談蒐集家』『レッドクラブ・マーダーミステリー』など多数。
本書は、和菓子の道を志す職人の卵を描いた『ぐるぐる、和菓子』の姉妹編。


【目次】

内容説明

就職先の老舗ホテルでも注目を集め、パリに留学するなど、前途洋々だった若手パティシエの田城陶子。だがカリスマシェフに叱責されたのと時を同じくして、絞り袋が扱えなくなる。人生を賭してきたお菓子作りができなくなり、絶望する陶子に、知人のライター・小瀬が「思い出のオムレツ」について聞き取る取材に付き合わないかと声をかけてきた。さまざまな人生模様と彼らを変えた味の記憶を辿る中で、止まっていた陶子の時間は少しずつ動きだす―。

著者等紹介

太田忠司[オオタタダシ]
1959年愛知県生まれ。名古屋工業大学卒業。81年、「帰郷」で「星新一ショートショート・コンテスト」優秀作を受賞。90年、長編ミステリー『僕の殺人』で作家デビュー。2005年、『黄金蝶ひとり』でうつのみやこども賞受賞。17年、『名古屋駅西 喫茶ユトリロ』で日本ど真ん中書店大賞小説部門三位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

80
老舗ホテルでパティシエとして腕を振るっていた陶子は突然ポシェが使えなくなってしまうケーキ作りには避けられないクリームを絞る作業が出来ない事で休職せざる得なくなる、そんな時取材を受けた小瀬に取材に同行しないかと持ち掛けられ様々な人の話を聞くうちに考え方が変わってくる、局所性ジストニアという病は知らなかったが一番大切な事が出来なくなるというのはどれ程辛いことか、基本オムレツ料理を作る人たちに出会い出てくるオムレツがどれも美味しそうで、奥深さを感じた、オムレツを食べたくも作りたくもなる作品面白かった。2026/06/05

ひさか

33
2026年2月ポプラ社刊。書き下ろし。ぐるぐる、和菓子の姉妹編だとか。局所性ジストニアという病気のことは知らなかった。利き腕じゃないほうには、病気の影響が無いというのに気づく展開が面白い。こつこつというのは、「地道に」のことだと思っていたが、たまごを割る時のこつこつも含んでいるというところが楽しい。2026/04/29

32
前途を期待されたケーキ職人主人公が突然生クリームを絞り出すことが出来なくなって、休職せざるを得なくなった時生きる道を模索する物語。「局所性ジストニア」という厄介な病気は、生き方を変えざるを得ない残酷な病気。主人公が右手は使えなくても、完全なケーキ職人として立てなくても、ケーキ作りの現場で働こうと思えるようになれるまでに知り合えた人達の人生模様が心に沁みました。2026/05/12

nyanco

25
「局所性ジストニア」って知りませんでした。才能のある若手パティシエ・田代陶子、突然、得意なポシェ(クリームの絞出し)が出来なくなる。高圧的なシェフパティシエのパワハラで心因性のものかと思ったのですが、局所性ジストニアと診断され、休職する。お菓子作りから離れてゆっくりする、しか治療方法がない。そんな時、直前にインタビューをされていたライターから小瀬美咲からオムレツについてのインタビューの帯同を乞われる。美咲さんが謎の人で、なぜ、彼女が陶子に関わってくるのかが解らない。→続2026/03/23

よっち

24
カリスマシェフの一言をきっかけにポシェが使えなくなってしまった若手パティシエ田城陶子。知人のライター・小瀬美咲が「思い出のオムレツ」取材に誘う物語。局所性ジストニアいわゆるイップスになってしまい、彼女からすれば世界の終わりにも等しい挫折。そんな陶子の固く止まっていた時間が、一つひとつのオムレツに込められた人々の記憶と人生模様に触れるうちにゆっくりと動き始める展開で、オムレツの美味しそうな描写だけでなく、小瀬の押しつけがましくない優しさも効いていて、挫折を別の形で取り戻していく過程が丁寧に描かれていました。2026/05/27

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