出版社内容情報
駅から徒歩17分、築年数40年強のマンション・メゾン美甘に、
レトロな佇まいの住人専用食堂が設けられて早三年。
そこで料理人を務めていた女性が怪我をし、代理でやって来たのは甥だという雨森涼太。
どこか謎めいた涼太は、その人の体調や悩みにあわせて、
薬膳の知識を用いてメニューをアレンジしてくれるばかりか、
日々の生活のなかで遭遇する謎を解明してくれるのだ。
食や健康に関心の薄かった住人たちだが、涼太の料理を通して、
自らを見つめなおし、よりよく生きるための一歩を踏み出していく――。
読めば心も体も元気になれるコージーミステリー!
■目次
プロローグ
第一話 増岡優の場合~胃腸の不調をやわらげるもち米のおかゆ
第二話 阪本竜平の場合~二日酔いに効く白菜のポタージュ
第三話 武内咲楽の場合~美肌をもたらす手羽先スープ
第四話 福家柚子葉の場合~ストレスを解消する薬膳スイーツ
エピローグ
作中に登場するレシピ紹介
■著者プロフィール
三重県生まれ。漫画家を経て、2005年、チュンソフト小説大賞同賞受賞。08年『少女たちの羅針盤』(旧題「罪人いずくにか」)が島田荘司選第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作に選ばれ、翌年デビュー。14年、「五度目の春のヒヨコ」(『ひよっこ社労士のヒナコ』所収)が、24年、「あの日、キャンプ場で」(『その嘘を、なかったことには』所収)が、日本推理作家協会賞(短編部門)の候補となる。他の著書に、ドラマ化されたグルメミステリー「ランチ探偵」シリーズのほか、「まねき猫事件ノート」シリーズ、『ノゾミくん、こっちにおいで』『最後のページをめくるまで』『あなたが選ぶ結末は』『マザー/コンプレックス』『救世主』など多数。
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