出版社内容情報
イルミネーションが輝くサーカステントにキッチンカー、
お腹がぐうとなるいい匂い……
ここは期間限定で現れる幻のビストロつくし。
猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなシェフが
抜群の料理で迎えてくれる。
つくしが赴くのはきまって芸術のある場所だ。
ピアノが聴こえる野外劇場、絵画が並ぶマルシェ、映画が上映される砂浜――
どうやらつくしの二人には、探しているものがあるようで……。
弱った心と体をふっくら満たす温かな物語。
■著者プロフィール
冬森灯(ふゆもり・とも)
第1回おいしい文学賞にて最終候補となり、2020年、『縁結びカツサンド』でデビュー。他の著書に、『うしろむき夕食店』『しふく弁当ききみみ堂』がある。
【目次】
内容説明
イルミネーションが輝くサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうとなるいい匂い…ここは期間限定で現れる幻のビストロつくし。猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなシェフが抜群の料理で迎えてくれる。つくしが赴くのはきまって芸術のある場所だ。ピアノが聴こえる野外劇場に絵画が並ぶマルシェ、映画が上映される砂浜―どうやらつくしの二人には、探しているものがあるようで…。弱った心と体をふっくら満たしてくれる温かな連作短編集。
著者等紹介
冬森灯[フユモリトモ]
第1回おいしい文学賞にて最終候補となり、2020年、『縁結びカツサンド』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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よっち
28
小さなサーカステントにキッチンカーで、素敵な芸術とおいしい料理を提供する幻のビストロ「つくし」。弱った人たちの心と体を満たしてくれる連作短編集。恩人の翁を探している猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックのコンビが美味しそうな食事と共に迎える、コストの兼ね合いで衝突したジュエリーデザイナー、恋人にプロポーズする勇気を持てない男性、妻がそっけなくなった理由をなかなか聞けない夫たち。移動するごとに新たなアートも絡めながらの夢のようなひと時が、新しい気付きへと繋がってゆくとても優しくて素敵な物語でしたね。2025/07/03
和尚
23
似ていないようで芯の部分は似ている、そんな二人の兄弟が営むキッチンカー、ビストロつくし。ある人を探し求め移動を重ねる二人と、そんなビストロに訪れるお客さん達の物語。 章ごとに、少しずつ時間の流れとリンクが感じられて、食と芸術と、好きと優しさを味わえる文章でよかったです。2025/07/12
えみちゃん
12
大好きな冬森灯さんの最新刊は期間限定で現れる「ビストロつくし」が舞台となるのですがまず舞台設定が素晴らしい。イルミネーションが輝くサーカスのテント!そのなかにはヨーロッパアンティークの家具にシャンデリア‼幻のビストロを切り盛りするのはシロクマを思わせるシェフ・有悟(ゆうご)と猫を思わせるギャルソン・颯真(そうま)のふたり(兄弟)。恩人であるマダムの訃報を聞き彼女との約束を果たすべく翁の行方を探すことになるのですが・・。翁の支援を受けた《かぐやびと》はたくさんいるのですが誰ひとりとしてその正体を知るものは2025/07/13